若者の○○離れという言葉を聞いたことがあると思います。代表的なものでは、車離れ、新聞離れ、テレビ離れ、アルコール離れなどです。若者は、シェアリングサービスや、サブスクリプションサービス、無料のネットサービスといった安価で高品質なサービスをうまく使うことで、お金をあまりかけなくても、以前よりもハイレベルな消費生活を送っています。また、20〜30代の男性の飲酒習慣率は、20年前と比べておよそ半分程度にまで下がっており、価値観の変化からお金の使い道も変わってきています(※1)。
一方で、マイホームについては、未だ根強い支持を得ており、前述の○○離れとは打って変わり購入が拡大しています。国勢調査によると、30代の持ち家率は、1990年は47%で、1995年に44%に低下したのち、2015年には52%まで上昇しています。40代以上の持ち家率は大きく変化しておらず、住宅購入の年齢が若年化していることがわかります。
また、マンション価格高騰を主因に住宅用不動産価格が上昇し、一世帯あたりの住宅ローンの借入額も増加しています。家計調査によると、30代の住宅ローン返済世帯における一世帯あたりの住宅・土地のための負債額は、2009年は1,962万円でしたが、2020年には2,522万円になっています(※2)。