ニッセイがん啓発プロジェクト

ニッセイがん啓発プロジェクトとは?

 当社はサステナビリティ経営を推進しており、「人」「地域社会」「地球環境」の3領域に重点を置いておりますが、「がん啓発プロジェクト」は「人」「地域社会」領域の取り組みです。
 日本における死亡の原因第1位は「がん」で、国民の約2人に1人が生涯で罹患すると言われています※1。がんは早期に治療を行うほど生存率が高くなるため、定期的ながん検診の受診による早期発見が重要です※2。しかし、日本のがん検診受診率は諸外国の中でも低位で※3、男性が約41%、女性は約58%に留まります※4。こうした状況の中、厚生労働省はがん検診受診率60%以上を目標に掲げ、各自治体はがん検診を推奨・実施しています。

死亡の原因

直近1年間でがん検診を受診しましたか?

  • ※1(公財)がん研究振興財団「がんの統計2023」年齢階級別罹患リスク(2019年罹患・死亡データに基づく)部位全がん
  • ※2(公財)がん研究振興財団「がんの統計2022」全国がんセンター協議会加盟施設における5年生存率(2011~2013年診断例)全症例男女計5年相対生存率
  • ※3(公財)がん研究振興財団「がんの統計2023」がん検診受診率の国際比較
  • ※4当社「「がん検診に関するアンケート回答のお願い(2024年度)」でのWEBアンケート調査」集計結果

 当社では、がんは誰でも罹患する可能性があり、がんに関する正しい知識を持ったうえで、生活習慣の見直し等を通じた予防、定期的ながん検診受診等による早期発見、罹患後の適切な治療選択等、適切な対処を行うことが重要であることを地域の皆様へお伝えするため、47都道府県との包括連携協定等に基づき、2023年度より「がん検診受診勧奨活動」に取り組んでまいりました。
 そして、2025年度からは、地域の皆様へのがん啓発に関わる当社の取り組みを「ニッセイがん啓発プロジェクト」と呼称し、地域の課題解決に向けた社会的価値の提供に取り組んでまいります。

 なお、当取り組みは、がん治療の専門医として長年にわたり放射線治療や緩和ケアに携わり、厚生労働省委託事業である「がん対策推進企業アクション」で発足当初の2009年より議長を務められ、国民のがんリテラシー向上に向けた情報を日本社会へ提供し続けて来られた、東京大学大学院医学系研究科の中川恵一特任教授に監修いただいています。

主な取り組み

アンケートの実施
がんに関する情報のご提供

アンケート結果のフィードバック
協働でセミナー・イベント開催

にっせーのせ!地域振興寄付金の実施

がん啓発活動

 全国約5万名の営業職員が、地域の皆様へがん検診に関するアンケートを実施するとともに、回答内容に応じてがんやがん検診に関する情報をご提供し、集計・分析したアンケート結果を地域の皆様や自治体にフィードバックする活動を行っています。
また、アンケートに加え、全国各支社では、自治体や医療機関と協働でがん啓発セミナーやイベント等も実施しています。

 2024年8~11月の活動では、約416万名にご案内し、約90万名の方々からアンケートに回答いただき、営業職員と地域の皆さまとの双方向コミュニケーションでがんに関する情報等をお届けする活動に取り組みました。また、全国各支社で自治体や医療機関と協働でがん啓発セミナー・イベント等を実施しました。
 その結果、2023年度・2024年度連続でアンケートにご回答いただいた14.9万名のうち、2023年度にがん検診「受診なし」だった7.1万名の約4人に1人(1.7万名)が「受診あり」へ変化しました。

中川教授コラム

 本プロジェクトを監修いただいている中川恵一教授が執筆する連載コラムです。
がんに関する正しい知識や、日々の生活でできる予防のヒント、検診の重要性などを、わかりやすく解説しています。地域や世代を問わず、すべての方に読んでいただきたい内容です。

にっせーのせ!地域振興寄付金

がん検診に関するアンケートへの回答1件につき10円を日本赤十字社の都道府県支部へ寄付を行います。
当寄付金を地域へ還元していくことで、地域の健康増進にお役立ていただきます。

「一般社団法人 医学生によるがん教育推進協会」への協賛(がん教育)

 新学習指導要領において、中学校・高校の保健体育でがんについて取り扱うことが明記され、文部科学省は医師やがん経験者といった外部講師の活用を促しています。一方で、外部講師によるがん授業実施率は1割程度と低い状況です。

 この課題解決を目的として、中川教授らが2024年12月に設立された「一般社団法人 医学生によるがん教育推進協会」への支援・協力を行うことで、「がん啓発活動」による大人へのがん知識の浸透に加え、子どもに対するがん教育の推進にも取り組んでまいります。

 本法人は、「医学生と学校が協力し、がん予防の知識を次世代に届ける」という理念のもと活動しており、医療を志す医学生の専門知識を活かして、子どもたちが健康的な生活を送る力を育む教育プログラムを提供しています。

 講師を活用したい全国の小・中・高等学校と医学生+がん経験者を無料でマッチングするプラットフォームを構築・運営し、がん授業の実施を拡大することで、社会全体のがんリテラシー向上を目指します。医学生には事前研修や資料の添削、プレゼンのアドバイス等を行うことで、授業の品質を高水準で担保します。

「がん対策推進企業アクション」パートナー企業としての積極的な参画

 厚生労働省委託事業である「がん対策推進企業アクション」は、企業・団体とともにがん検診の受診率60%への引き上げと、がんになっても働き続けられる社会の構築を目指した国家プロジェクトです。当社もパートナー企業として積極的に参画し、企業・職域におけるがん対策の推進に向けた活動を推進してまいります。

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