赤ちゃんの「寝ない・泣きやまない」をなんとかしたい!
理由や解決方法を解説
子育て
2025.02.10

抱っこをしたり、あやしたり…。あの手この手で頑張ってみてもどうしても「寝ない」「泣きやまない」ということありますよね。実は、赤ちゃんが「寝ない」「泣きやまない」原因は赤ちゃんの発達と深い関係があるのです。先輩パパ・ママのエピソードとともに、月齢別に詳しく紹介します。
目次
【月齢別】赤ちゃんが「寝ない」のはなぜ?理由と解決アドバイス

【0~2カ月】ウトウトしている時間が長く、不安定さを感じると起きてしまう時期
この時期の赤ちゃんは、ウトウトと浅い睡眠(レム睡眠)が長いのが特徴です。しかもベッドに置けば寝るのかというとそうではないですね。これはつい最近まで、赤ちゃんが子宮の中で丸まった姿勢でいたため、平らな姿勢にすると不安を感じるからです。
おひな巻きのようにくるんだり、おくるみを使って抱っこされたような姿勢にしてあげると、赤ちゃんは落ち着いて眠りやすいと思います。
こうやって乗り切りました!
- ・いつもは横抱きですが、片手で首を支えて縦抱っこにしてみたら、いつの間にか眠っていました(2カ月・女の子)
- ・眉間を親指の腹でなでると、気持ちよさそうに目をつぶってそのままスヤスヤ…(1カ月・男の子)
【3~5カ月】夜中に目が覚めたり、寝て欲しい時間に寝てくれない「昼夜逆転寝」に
赤ちゃんは生後2~3カ月で「1日24時間」の体内リズムができ、夜にまとめて眠るようになります。大人につきあわせて夜型の生活をしていると、寝てほしい時間=夜に寝てくれないということに。
まずは親が生活リズムを意識して、赤ちゃんをリードしましょう。朝は日の光を浴びる、昼寝は夕方にずれ込ませない、夜は静かな暗い環境をつくることで、睡眠のリズムも整ってきますよ。
こうやって乗り切りました!
- ・夜中に3回も起きるようになったので、朝8時に起床してお散歩へ。夕飯19時、お風呂20時にしたら改善しました(5カ月・男の子)
- ・寝かせる時間にオルゴール音楽を流し、抱っこひもの中へ。温めるようにおでこに手を当てるとさらに安心するみたい(5カ月・女の子)
【6カ月~1歳頃】「夜泣き」がスタートする頃。昼間の興奮をさますためという説も
人間の脳は、起きている間に入ってきた情報を寝ているときに整理しています。赤ちゃんも同じで、夜泣きは昼間の興奮をさますためと言われています。
夜泣きは個人差が大きく、毎晩のように泣く子もいればほとんど泣かない子もいます。一度起こして再度寝かしつけたり、背中をトントンしてやり過ごしたりなど対応はさまざま。親子に合った方法を見つけていきましょう。
こうやって乗り切りました!
- ・「大丈夫だよ」と抱っこしながら背中をトントン。ダメなら一度起こして意識をはっきりさせ、再度寝かしつけます(10カ月・男の子)
- ・夜泣きで起きてしまったときは、子犬や子猫の動画を見せると落ち着いて寝てくれます(1歳2カ月・女の子)
【月齢別】赤ちゃんが「泣きやまない」のはなぜ?理由と解決アドバイス

【0~3カ月】不快泣き:赤ちゃんは自分で体をコントロールできずに、不安で泣きます
この時期の赤ちゃんはおむつの汚れやおなかがすいたなど、不快を感じて泣くことがあります。また、モロー反射に自分で驚いて泣いてしまうことも。
そんな赤ちゃんも触覚は発達しているので、スキンシップが泣きやませに効果的。抱っこして呼吸に合わせて背中をトントンしてあげると落ち着きますよ。
こうやって乗り切りました!
- ・とにかく「気分転換」!窓を開けたり、うちわであおぐとピタッと泣きやみます(2カ月・男の子)
- ・パパが抱っこしてスクワット。ゆれが心地いいのか泣きやんでくれます(3カ月・女の子)
【2カ月~幼児期】むずがり泣き:生活リズムが整わないと疲れても起きていて不機嫌になり泣きます
赤ちゃんは朝起きてから午前中は機嫌がいいですね。でも、疲れやすいので、昼寝をしないで夕方まで過ごしてしまうと不機嫌になり泣いてしまいます。
例えば、朝6~7時に起きているなら、夜19時に寝られるように逆算して、夕飯、おふろの時間などを見直していくと不機嫌で泣くことも減っていくでしょう。大人が率先して適切な睡眠をとらせてあげましょう。
こうやって乗り切りました!
- ・夕方の散歩はベビーカーから抱っこひもに切り替え。ママと密着しているほうが安心するみたいです(9カ月・男の子)
- ・「夕方泣き」に備えて、なるべく昼間のうちに夕飯準備。泣いてもあせりがなく、子どもとしっかり向き合えます(3カ月・女の子)
【6カ月~幼児期】おそれ泣き:精神的な不安が原因で泣きます。知恵がついてくると出てくる感情
いわゆる人見知りやあと追いの時に出てくる泣きのこと。精神的な不安が理由で、知恵がついてきた証拠。
このような「泣き」は、基本は生活リズムを整えることで改善することができます。大人が夜まで起きていると、赤ちゃんもなかなか寝つけません。夫婦で協力して、早起き→昼寝→早寝のリズムをキープしましょう。
こうやって乗り切りました!
- ・初めて行く赤ちゃん広場では、まずパパやママのひざの上に座らせてまわりの様子を観察。徐々に慣れさせるのがコツです(8カ月・女の子)
- ・あと追いがひどくてギャン泣き。ホトホト疲れ果て、家事ヘルパーさんをお願いすることに。気持ちがラクになりました(1歳・男の子)
【1歳6カ月~2歳頃】甘え泣き:自我があるけれど、赤ちゃんに逆戻りして泣く
自我がはっきりしてきて「かまってほしい」「自分でやりたい」と思っても、思い通りにいかず泣きます。なだめたり、言い聞かせても効かないので、ひっくり返って大泣きすることも。大人がかしこく付き合ってあげましょう。
こうやって乗り切りました!
- ・できないときは「今はダメ」と根気よく言い聞かせました。たまにお菓子でなだめることも(1歳5カ月・女の子)
- ・家事中に、抱っこをせがんで大絶叫。いったん抱っこして落ち着いたら家事を再開。できないときはおんぶします(1歳8カ月・男の子)
監修者プロフィール
わたなべ医院東松戸 新生児科
渡辺とよ子先生
都立墨東病院周産期センター新生児科(NICU周産期新生児専門医指導医)部長、内科系副院長を歴任。わたなべ医院院長を経て、2021年より現職。豊富な経験に基づいた、あたたかで的確なアドバイスが好評。『はじめてママ&パパの 0~6才男の子の育て方』『ココだけおさえればOK!育児』(ともに主婦の友社)など、監修に携わった育児書多数。