「食べない」悩みを解決!
赤ちゃんが離乳食を完食するとっておきのコツ【かんたんレシピつき】
子育て
2024.09.17

離乳食が始まったのに、なかなか思うよう食べてくれない…と悩んでいませんか?この記事では、赤ちゃんが離乳食を完食するためのコツを紹介します。実践しやすい工夫を取り入れて、離乳食の時間を楽しいひとときに変えてみませんか?
※調査の概要:2024年6月に実施。育児誌『Baby-mo』公式インスタグラムでのアンケート、およびBaby-mo編集部による対面調査。
赤ちゃんの好き嫌いは「食べにくさ」が原因です
赤ちゃんが「食べてくれない」と思っているのは、もしかしたら「食べにくい」ことが原因なのかもしれません。実は、赤ちゃんには苦手なものがあるんです。先輩ママ&パパの体験談とともにご紹介します。
かたい・パサパサが苦手!
肉と魚はそのままではべーっと出してしまうため、うどんやおかゆにまぜています。キャベツにんじんなどかたい野菜はこまかく刻めば食べてくれます。(Tくん・9カ月)
スジっぽいのが苦手!
ほうれん草やごぼうなどの繊維質が多いものはかみ切れないので口の中に残りがち。無理に飲み込むのは心配なので、こまかく刻んでいます。(Aちゃん・1歳2カ月)
モソモソ感が苦手!
ゆでただけのいも類は、モソモソ感を嫌がるので牛乳でやわらかく煮るようにしています。パンケーキは野菜のピュレをつけると完食!(Mちゃん・1歳)
すっぱい・苦いが苦手!
生のトマトが苦手なので、水煮にして、裏ごししたかぼちゃとまぜています。青菜はおかゆの上ずみをまぜ、甘み&とろみをつけるとよく食べてくれます。(Kちゃん・6カ月)
「食べにくさ」はコレで解決!おすすめテク5

赤ちゃんの「食べにくさ」を解決するための具体的な方法をご紹介します。
01飲み込みにくいときは「とろみ」をつける
赤ちゃんは飲み込みにくいものが苦手。片栗粉1:水2の割合でまぜて「水溶き片栗粉」を作り、材料が熱々のところに加えて、手早くまぜましょう。または、おかゆやバナナなどとろみのある食材にまぜるのもおすすめです。
02モソモソするときは「水分」を補う
甘くて人気のかぼちゃやさつまいもも、モソモソ感が苦手という赤ちゃんも。そんなときは、だしや野菜スープ、豆乳、育児用ミルク、牛乳などの水分でゆるめてあげましょう。味の変化も楽しめます。
03口からべーっと出してしまうときは「形状」を変えてみる
口から出してしまうときは、かたさや大きさが合っていないのかもしれません。繊維やかたまりは裏ごしで除き、葉野菜は長い部分が残らないように縦横に刻みましょう。
04パサつく魚や肉は「片栗粉」をまぶす
加熱するとパサつきやすい魚や、筋や繊維のある肉は、奥歯のない赤ちゃんにとって食べにくい食材。片栗粉をまぶして、水少々を加えて電子レンジで加熱すると、ふんわりしっとりに。
05気分じゃないときは「味付け」を変えてみる
例えば、「同じ調理法で違う食材にしてみる」「同じ食材で和風(だし)、洋風(牛乳)などベースを変えてみる」「トマトやチーズなど、うまみや塩けのある食材を使ってみる」だけでも、変化がつきます。
赤ちゃんが完食する王道テクは「とろみづけ」
赤ちゃんは飲み込みにくいものが苦手。水溶き片栗粉でとろみをつけたり、とろみのある食材と合わせたりすると、グンと食べやすくなります。ここでは「とろみ」を活用した離乳食レシピを4品ご紹介します。
にんじんのおかゆ〈ゴックン期:生後5~6カ月頃〉

〈材料〉
10倍がゆ…40g
にんじん(皮を除く)…10g
〈作り方〉
- 110倍がゆはなめらかにすりつぶす。
- 2にんじんはやわらかくゆで、裏ごしする。かたいようならゆで汁でのばす。
- 3器に1を盛って2をのせ、まぜながら食べさせる。
〈完食ポイント〉
なめらかにすりつぶしたおかゆとまざり合うことで、にんじんが飲み込みやすくなります。
ブロッコリー納豆〈モグモグ期:生後7~8カ月頃〉

〈材料〉
ブロッコリー…15g
ひき割り納豆…10g
〈作り方〉
- 1ブロッコリーはやわらかくゆで、穂先をそぎとる。
- 2耐熱容器に納豆を入れ、ラップをかけて電子レンジで10~15秒加熱し、1とまぜ合わせる。
〈完食ポイント〉
手に入れやすく調理しやすいけれど、つぶつぶが食べにくいブロッコリー。納豆のネバネバでぐんと食べやすくなります。
にんじんシリアルヨーグルト〈カミカミ期:生後9~11カ月頃〉

〈材料〉
にんじん…20g
コーンフレーク(プレーン)…10g
プレーンヨーグルト…80g
〈作り方〉
- 1にんじんは皮をむき、すりおろして耐熱容器に入れ、ラップをかけて電子レンジで約20秒加熱し、あら熱をとる。
- 2コーンフレークはこまかく砕き、ヨーグルトとまぜ合わせてしっとりするまでおく。
- 31と2をまぜ合わせる。
〈完食ポイント〉
口あたりがよくとろみのあるヨーグルトはモグモグ期以降の離乳食におすすめ。フレーク全体がしっとりするまでおいておくのがポイントです。
かぼちゃのそぼろ煮〈パクパク期:生後1歳~1歳6カ月頃〉

〈材料〉
かぼちゃ…40g
鶏ひき肉…15g
水溶き片栗粉 …少々
〈作り方〉
- 1かぼちゃはわたと種をとり、ラップに包んで電子レンジで1分ほど加熱する。あら熱がとれたら1cm角程度に切る。
- 2小鍋に1とかぶる程度の水、鶏ひき肉を入れて中火にかける。
- 3鶏ひき肉をほぐしながら、沸騰したらアクをとり、かぼちゃがやわらかくなるまで煮る。
- 4弱火にし、少量の水溶き片栗粉でとろみをつける。
〈完食ポイント〉
ひき肉はボソボソしているので、少量の水溶き片栗粉でとろみをつけることで赤ちゃんが食べやすくなります。
ママやパパが赤ちゃんと一緒に楽しそうに食べることも大切です
赤ちゃんは、大好きなママやパパのまねをしたがります。ママやパパが笑顔でいっしょに食べれば、赤ちゃんもついパクッと食べてしまうかも。
食事は「楽しいこと」が何より大切。ママもパパもリラックスしてくださいね。
監修者プロフィール
管理栄養士、博士(栄養学)
上田玲子先生
小児栄養学の第一人者として活躍するかたわら、トランスコウプ総合研究所取締役として栄養コーチングの手法を開発。白梅学園大学・短期大学非常勤講師。日本栄養改善学会評議員や日本小児栄養研究会運営委員なども務める。監修書に『はじめてママ&パパの離乳食』『離乳食大全科』(ともに主婦の友社)など。