Focus! 社内起業プロジェクト発「ちょこいく」

社内起業プロジェクト発「ちょこいく」を通じた社会課題解決

当社では、2020年から新規事業創出に向けた取り組みの一つとして、当社職員が新規事業のアイデア創出から事業化までを行う「社内起業プロジェクト」を実施しています。当プロジェクトから生まれた「ちょこいく」(一時保育マッチングサービス)の発案者に話を聞きました。

総合企画部 イノベーション開発室 青木 彩(左)
総合企画部 イノベーション開発室 田中 紗代(右)

  • 「ちょこいく」とは?
    産後うつや、ワンオペ育児等を抱えがちな子育て層の現状に着目。「子育てを"ちょこ"っと頼ることで、"いく"児がもっと楽しくなる」ことを目的に、「一時保育を使いたい子育て層」と「空きを持つ保育所」をマッチングするサービスを創出。1年間の実証実験で高い顧客ニーズを実証し、2024年から東京23区全域を対象として事業化。

「日本生命だから」この事業をやる意味がある

田中 当社は創業以来、それぞれの時代・環境に応じた社会の課題に向き合ってきた歴史があります。今この国が直面している「少子化」は、将来を見据えて長期的に取り組むべき領域であり、社会貢献度も高い領域だと考えています。
生命保険という商品を通じて、常に長期的な目線で社会やお客様と向き合ってきた当社にとって「子育て」に関する社会課題に向き合うサービスを生み出すことは、自然な流れではないかと思いました。
また、当社がこれまでお客様と築いてきた「安心感」も、子育て関連サービスを提供するうえで、日本生命ならではの価値だと考えています。

ゼロイチでの事業を立ち上げ!お客様本位の重要性を実感

青木 一時保育は、使いたい時に簡単・便利に使えないことが多いのです。一時保育を実施している保育施設を探し、さらに受け入れの余裕があるかどうか、一園一園電話で確認しなければいけません。この「手間」に着目し、オペレーターがその大変さを代行する仕組みを作りました。
一方で、一時保育が当たり前に使える環境が無いということは、このサービスの市場が無い(ゼロ)と言えます。「市場を創り出す」ことができれば大きなビジネスチャンスになります。これを実現するために、「このサービスは○○にニーズがあるはずだ」という仮説を立てて、簡易なサービスを作って市場に出してみる。お客様が潜在的に持つニーズを捉えれば、サービス利用者が現れ、市場が生まれます(イチ)。
実証実験では「このサービスにニーズはあるのか」を検証しましたが、苦労の連続でした。

田中 サービスが生まれた当初、当たり前ですが「ちょこいく」は世の中で全く知られていませんでした。まずは、一時保育が「使えるものである」ことから知ってもらおうと考え、日中の公園で子ども連れの方に声をかけたり、児童館で子育て層と話す日々を繰り返したこともあります。地道な活動の結果、1人目のお客様が利用してくださったときは、2人で一緒に感動したことを今でも覚えています。まさにゼロからイチの瞬間なんだと実感しました。
この経験は、私たちがサービスを通じて、向き合っているのは「お客様」なのだと強く感じる原点になっています。これまで以上に「お客様本位」の理解が進んだように思います。「お客様が求めていることは何か?」この疑問に毎日向き合い、試行錯誤でサービスを改善していくことが、「子育ての大変さ」の軽減という大きな目標につながっていくという実感があります。
当社のコアである保険事業も、私たちが取り組む新規事業も「お客様にとことん寄り添う」という共通の重要性に、改めて気づかされました。

将来の展望

青木 急速に変わる社会環境や、多様化する個人の価値観に合わせて、ビジネスモデルや提供できる価値を今後も変革していきたいと思います。
長期的な未来を見据えて、10年後には日本生命が日本の子育てを支え、そして20年後、あるいはもう少し先に少子化が反転した社会で、「こんな企業の努力があった」と認知いただけることが理想です。
また、「今」本当に求められている顧客ニーズや直面する社会課題に正面から向き合って、なんとか解決したいと取り組むこの過程を通じて、少しでも後輩達が日本生命で働くことのやりがいを感じてくれたら、幸せだなと思います。

ちょこいく Supported by 日本生命

  • 当インタビューは2024年7月末時点のものです

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