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総代会・総代懇談会

第74回定時総代会議事要旨(質疑応答の要旨)

2021年7月2日(金曜日)、午前10時30分から、大阪市北区中之島五丁目3番68号、リーガロイヤルホテルにおいて、第74回定時総代会を開催した。

総代数199名
出席総代数38名
委任状による出席総代数161名

なお、委任状による出席者のうち、153名については、自宅または勤務先等にて、Web会議ツールを通じ定時総代会の審議等の状況を確認し、質問等もできる環境で参加していた。

出席取締役(取締役20名中、出席取締役12名)
筒井義信、清水博(議長 兼 議事録作成者)、古市健、中村克、松永陽介、三笠裕司、井出口豊、藤本宣人、朝日智司、山内千鶴、赤堀直樹、佐藤和夫
なお、牛島信、今井和男、三浦惺、冨田哲郎については、東京本部(丸の内ビル)にて、社内衛星放送を通じ定時総代会の審議等の状況を確認し、質疑応答にも対応できる環境で参加していた。
出席監査役(監査役6名中、出席監査役1名)
小林一生
なお、今井敬、豊泉貫太郎、但木敬一、佐藤良二、内海弘毅については、東京本部(丸の内ビル)にて、社内衛星放送を通じ定時総代会の審議等の状況を確認し、質疑応答にも対応できる環境で参加していた。

総代からの書面等による事前質問に対し、全ての質問に対する回答を資料として配付しており、そのうちの4つのテーマについて、議長および担当役員から回答を行った。

質問1

MLC(豪州)について、2019年12月期以降、赤字計上により株主資本が棄損されている。さらに、3度の増資により1000億円を超える追加資金が投入されていることに強い懸念を抱いており、以下の点について教えてほしい。

  • 所得補償保険の支払増加が赤字・追加出資の要因とのことだが、買収時に予見できなかったのか。
  • 同社の3カ年計画において、所得補償保険の保険料見直しや事業費の効率化を行うとのことだが、収支への貢献度はどの程度見込んでいるのか。また、保険料見直しは既契約についても適用されるのか。
  • 買収時の戦略的意義としてグループ事業純利益の拡大が挙げられていたが、現時点の評価はどうか。

回答

  • 豪州生命保険市場は、先進国の中でも高い人口増加率や経済成長率等を背景に拡大が見込めるマーケットであり、収益の確保・さらなる成長の取り込みを期待し、当社は2016年10月に豪州大手銀行の一つであるナショナルオーストラリア銀行傘下のMLCを買収・子会社化した。以降、2018年までは、事業態勢の整備を進めるとともに、順調に収益を確保してきた。
  • しかしながら、2019年以降、保険加入意識の向上と給付金等の請求の積極化、とりわけ精神疾患に対する社会的認知の高まり等を受けた請求の増加等を背景に、豪州生命保険業界全体で、所得補償保険の支払増加による急速な収支悪化が課題となっており、当商品を主力商品の一つとしているMLCにおいては影響が大きく、2019年から2期連続赤字に陥る等、収支が悪化している。
  • 当社は、MLCの健全性の確保と業績回復に向け、3度の増資等(※)を引き受けるとともに、MLCにおいては、収支改善に向け3カ年計画(2021-2023)を策定し、当計画期間のできるだけ早い時期の黒字化と持続的に収益を上げられる構造への転換に向け、当社と一体となって取組を進めている。
    • (※)共同出資者であるナショナルオーストラリア銀行とともに引き受けている。
      うち当社の引受額:174億円(2019/12)、240億円(2020/6)、427億円(2020/12)
  • 総代方にはご心配をおかけしているが、MLCを成長軌道に回帰させ、中長期的には人口増加等を背景とした豪州経済の成長を取り込むことで、グループ基礎利益の安定確保への貢献を実現してまいりたいと考えている。
  • ご指摘いただいた3点については、以下のとおりである。

<①所得補償保険の支払増加に対する買収時の予見可能性>

  • 買収検討時のデューデリジェンス(※)等を通じ、所得補償保険の収支に課題があることを認識していたが、豪州では日本と異なり既契約を含めた保険料改定が可能であることや、他の商品と組み合わせてご加入いただくケースが大半であることから、会社全体としては十分な収益確保が可能と判断していた。
    • (※)投資を行うにあたって投資対象となる企業等の価値・リスク等を調査することである。
  • しかしながら、買収から数年経過した後、前述のとおり、とりわけ精神疾患に関する請求の増加等を背景に、業界全体として所得補償保険の収支が想定以上に悪化しており、現在の状況に繋がっていると考えている。

<②所得補償保険の保険料改定等の収支貢献度>

  • 上記①のとおり、豪州においては、既契約の保険料についても支払実績等に応じて改定が可能であり、これにより収支の改善を図ることができると考えている。
  • 所得補償保険の収支改善については、豪州監督当局も、業界共通の課題であるとの認識のもと、2019年以降、生命保険各社に対し、適切な保険料設定を含む収支改善策の実施を通じ、持続可能な事業モデルに転換することを強く求めている。
  • こうした中、MLCでは既に2020年10月に既契約保険料の値上げを実施しており、またMLCの3カ年計画(2021-2023)においても、さらなる値上げを計画している。ただし、過度な値上げは解約増加に繋がるリスクもあることから、解約率や他社動向等を注視しながら、適切な保険料設定を行ってまいりたい。
  • また、所得補償保険の保険料の値上げに加え、事業費の効率化等にも取り組むことで、所得補償保険だけでなく、MLC全体としても、3カ年計画(2021-2023)期間中のできるだけ早い時期の黒字化に向け、取り組んでいる。

<③グループ事業純利益への貢献に対する評価>

  • MLCは、2016年の買収以降、2018年までは毎年約35〜75億円、グループ事業純利益に貢献してきたものの、2019年以降は期待どおりの収益貢献ができていない状況である。
  • 上記のとおり、3カ年計画(2021-2023)の遂行を通じ、グループ基礎利益の安定確保への貢献が期待できると考えている。

質問2

海外事業投資において投資期間や撤退等の基準を定めているのか。

回答

  • 当社は、契約者利益の最大化に向け、国内とは異なる成長機会を確保し、長期にわたり、安定的な収益を獲得することを目指し、海外事業に取り組んでいる。ご質問いただいた投資期間・撤退等の基準については以下のとおりである。
  • まず「投資期間」については、生命保険事業は長期にわたって保障責任を全うするビジネスモデルであり、当社の事業投資においても長期投資を前提とし、投資終了までの期間を定めていない。
  • そのため、投資先企業の業績等の定量面の確認に加え、業務執行状況やリスク予兆の早期把握等が極めて重要であると考えており、各社の取締役・経営陣・当社派遣の駐在員から当社へ迅速に報告される態勢の整備に向け、取組を進めている。
  • 次に、「撤退等」については、投資先としての「適格性」評価と保有目的を踏まえた「戦略性」評価を定期的・継続的にモニタリングし、その結果を踏まえ、検討することとしている。
  • このモニタリングにおいては、「適格性」評価として投資先の財務健全性・収益性等を、「戦略性」評価として事業の成長性やシナジー創出余地等を幅広く確認し、その結果、各事業の持続的な成長の実現可能性等が確認される限りは、保有を継続するものとしている。
  • 一方で、急激な収支悪化や事業内容の変更等が発生し、「適格性」や「戦略性」に課題が生じた場合は、撤退等を含めた対応を経営会議の諮問機関である海外事業委員会で機動的に協議し、最終的には経営会議・取締役会において、契約者利益に資するよう、規律をもって判断するものとしている。

質問3

ESG投融資は「社会全体の持続可能性」に加え、「契約者利益の最大化」という観点からも重要な取組と認識している。前者の視点(公共性)では、ディスクロージャー資料においてしっかりと説明されているが、後者の視点(収益性)についても、日本生命がESG投融資を重視する意義を、より一層発信してはどうか。

回答

  • ご指摘のとおり、当社では「社会全体の持続可能性」と「契約者利益の最大化」の観点で、ESG(環境・社会・ガバナンス)投融資に取り組んでいる。
  • こうした考え方のもと、2017年度からスタートした前中期経営計画において、ESGテーマ投融資に取り組んでおり、2020年度累計で7000億円の目標を上回る約1兆円の投融資を実施した。
  • こうしたESG投融資に関する取組については、統合報告書やサステナビリティレポート等を通じて広く情報発信してきた。
  • また、2021年度からスタートしている3カ年経営計画「Going Beyond-超えて、その先へ-」では、ESGテーマ投融資について、2017年度から2023年度の累計で1.5兆円の投融資目標を新たに設定している。
  • 当計画では、投融資プロセスにESGの要素を組み込むインテグレーションを全資産で導入することに加え、従来から積極的に取り組んできた投融資先との対話においても、持続可能な社会の実現に向けた企業の取組を後押しすべく、対話テーマを一層充実させてまいりたい。さらに、気候変動への対応として、投資先(※)のCO2排出量について、2050年にネットゼロを目標に設定する等、取組を強化してまいりたい。
  • こうした持続可能な社会の実現を後押しする取組を通じ、長期的に安定した運用収益を確保し、契約者利益の最大化を図ってまいりたい。
  • 今年の秋には、ご指摘の「契約者利益の最大化」の視点も含め、「ESG投融資の取組をまとめたレポート」を新規に発行することを予定しており、対外発信についても一層の充実を図ってまいりたい。
    • (※)資産運用ポートフォリオのうち、国内株式・国内社債を対象としている。

質問4

カーボンニュートラルへの対応として、既存・新規の火力発電事業への投融資方針を教えてほしい。

回答

  • 当社は、気候変動への影響が大きい石炭火力発電事業への新規投融資については慎重に取り組むべきと考えており、国内機関投資家の中では、2018年7月と早い段階から国内外問わず原則投融資を見送る方針を公表している。
  • 一方で、持続可能な社会の実現のためには、CO2排出量削減に向けた企業の取組を支援していくことが重要であると考えている。その観点から、資金使途が直接的に石炭火力発電事業と紐付かない投融資については、一律に見送ることはせず、個々案件ごとに判断している。
  • 今後も、実体経済に及ぼす影響や社会情勢等にも鑑み、長期的に気候変動への影響を抑制すべく、各社の取組を投融資面からサポートするとともに、丁寧な対話を通じて、各社の取組状況をフォローしてまいりたい。

質問5

スチュワードシップ活動においては「気候変動をテーマとする対話を強化しつつ、他のテーマへの拡大を継続する」方針を掲げているとのことだが、今後拡大するテーマの方向性を教えてほしい。

回答

  • 機関投資家としての当社のスチュワードシップ活動においては、投資先企業と中長期的視点で建設的な対話を実施しながら、「中長期的な企業価値向上」を促すとともに、「安心・安全で持続可能な社会の実現」を目指すことを基本的な考え方としている。
  • こうしたスチュワードシップ活動における対話テーマとしては、従来より取り組んできたG(ガバナンス)に関する対話に加え、E(環境)やS(社会)をテーマとする対話にも取り組む等、サステナビリティの観点も踏まえて対話テーマを順次拡大している。
  • 足もとでは、E(環境)に関して重要性の高い「気候変動」をテーマに対話を強化しており、今後はS(社会)に関する対話も強化・拡大する方針としている。
  • 具体的には、「サプライチェーン管理」や「働き方改革」、「健康経営・労働安全衛生」等のS(社会)に関する対話テーマを強化・拡大しており、投資先企業のみならず、企業を取り巻くステークホルダーも含めた社会全体のサステナビリティを後押ししたいと考えている。
  • 今後も、長期にわたる保障責任を全うする生命保険会社として、長期的な視点に基づく対話を通じ、投資先企業の「中長期的な企業価値向上」と「安心・安全で持続可能な社会の実現」を目指してまいりたい。

質問6

TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)について、海外の保険会社は詳細な情報開示を行っている。相互会社である日本生命は、より積極的かつ一貫した取組および開示ができるという利点を持っており、統合報告書とは別に、TCFDに特化した情報開示を行ってはどうか。

回答

  • 当社は、2018年12月にTCFD(※)提言へ賛同し、2019年度から、統合報告書・サステナビリティレポート[年次報告書]において、TCFD提言の中核的要素となる「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標・目標」の各項目に沿った取組内容を開示している。
  • また、2020年度には、生命保険事業においてシナリオ分析に着手したことを開示しており、2021年度には、生命保険事業・資産運用それぞれにおいて、以下の内容を開示予定としている。
    • 生命保険事業:熱中症等の暑熱に関連した疾病・死亡等について、平均気温が2℃または4℃上昇した場合のシナリオに基づく定量分析を実施した旨
    • 資産運用:投資先のCO2排出量を2020年度から計測開始した旨、ならびに計測結果
  • 一方、ご指摘のとおり、海外の保険会社では、統合報告書とは別にTCFDに特化した報告書を作成する等、積極的に取組を進めていると認識しており、当社としても、2021年度中に新たに作成する「環境分野に特化したレポート」や「ESG投融資の取組をまとめたレポート」にTCFDに関する情報も記載する等、情報開示を充実してまいりたい。
    • (※)TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース,Task Force on Climate-related Financial Disclosures)
    • 2015年12月に、国や地域の中央銀行等が参加する金融安定理事会(FSB)のもとに設立された、気候関連財務情報の開示に関するタスクフォースである。
    • 2017年6月に、気候変動がもたらす「リスク」および「機会」の財務面への影響について、企業・団体等が自主的に把握・開示することを推奨する提言を公表している。
    • 世界で約1,900の企業・団体がTCFD提言に賛同しており、日本は350超と世界最多となっている。(2021年3月時点)

質問7

気候変動リスク等のさまざまな要因に伴うインフレおよび、新型コロナウイルス感染症の感染拡大等に伴う景気停滞局面におけるインフレ(スタグフレーション)について、以下の3点に関する日本生命の見解を教えてほしい。

  • 発生する可能性・期間等の予測
  • 資産・事業への影響
  • 契約者資産の保護を含む対応状況

回答

<①インフレ(スタグフレーション)が発生する可能性・期間等の予測>

  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた景気の落ち込みからの反動や一部サプライチェーンの逼迫等を背景に、物価にも上昇圧力が生じているが、今後ワクチン接種の拡大等により経済が正常化に向かう中では解消し、持続的なインフレが発生する可能性は低いものと考えている。
  • また、景気は、当感染症の収束まで大規模な経済対策や緩和的な金融政策に支えられ、回復基調が続くと見込んでおり、スタグフレーションについても発生する可能性は低いものと考えている。
  • ただし、米国等で生じている物価上昇が持続的なものになり、日本にも影響を与えないか等、インフレに影響を与えるさまざまな事象について注視してまいりたい。

<②当社の資産・事業への影響、B契約者資産の保護を含む対応状況>

  • 当社では、相場下振れリスク等に備え、潜在的なリスク懸念事象を洗い出し、想定される複数のシナリオごとに収支・健全性への影響を分析のうえ、必要な対応策を検討するフォワードルッキングなリスク管理の強化に努めている。
  • 当該シナリオの中では、大幅な金利上昇やインフレに伴い景気が低迷し、株価が下落する等のシナリオを想定しているが、以下の対応により、リスクが顕在化した状況でも、影響はリスクバッファーの範囲内であることを確認している。
    • リスク分散を図る分散型ポートフォリオを構築していること
    • 厚い自己資本の積み立てにより損失発生に備えていること 等
  • 一方で、想定を超えるマーケット変化の可能性も踏まえ、引き続きフォワードルッキングなリスク管理の強化に努めることで、リスク発生時の損失の抑制を図り、ご契約者資産の保護に努めてまいりたいと考えている。
  • なお、保険商品面でも、金融経済環境を踏まえた商品開発等を通じ、お客様のニーズにお応えし続けていくことで、お客様から一層の信頼をいただけるよう努めてまいりたい。

質問8

業種別の顧客満足度の調査では、日本生命は上位を獲得できておらず、他社に劣後する点があるのではないかと考える。「お客様満足度」の高水準に甘んじず、お客様との接点別に課題を明確化できる調査方法を検討する等、お客様本位の業務運営をさらに推進してほしい。

回答

  • 当社は、国民生活の安定と向上に寄与することを掲げた経営基本理念のもと、これまでもお客様本位の業務運営に資する経営に努めてきた。
  • 2017年に金融庁より公表された「顧客本位の業務運営に関する原則」を受け、この理念に則った「お客様本位の業務運営に係る方針(※1)」と「お客様本位の業務運営に係る取組内容」、そしてKPIとして「お客様満足度(※2)」を設定し、取組状況を定期的に公表している。
  • また、2020年度から、各部門の取組をより強力に推進する観点から「お客様本位の業務運営推進委員会」を設置するとともに、2021年度からスタートしている3カ年経営計画においても、サステナビリティ経営に加え、お客様本位の業務運営を事業運営の根幹に据え、「お客様が真に求める商品・サービスの提供」と「長期にわたる保障責任の確実な全う」を通じて、お客様からの一層の信頼を獲得することを目指している。
  • 上記の方針のもと、以下の2点に重点を置き取組を進めている。

<①各部門におけるPDCAの実施>

  • 各部門の執行計画において、お客様本位の業務運営の推進に向けた取組とKPIを設定することとしており、上記の委員会等でPDCAを行っている。
  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で急激な環境変化にある中、お客様・従業員の声を積極的に取り込み、適宜、取組の強化・見直しを検討している。

<②お客様の声を活かす取組>

  • コールセンターやSNS等を通じて寄せられるお客様の声に加え、当社販売チャネルの中核である営業職員や事務を行う職員からの声を収集・分析することで、課題を把握し、PDCAに活かすとともに、構造的課題の解決に繋げる取組を行っている。
  • お客様との接点ごとの課題を把握する観点から、2021年8月から、新契約・支払等の手続きをされたお客様を対象にアンケート調査を実施し、ご要望を改善に繋げる取組を新たに開始する予定である。
  • ご指摘いただいた調査方法については、現行の「お客様満足度調査」や苦情の分析等は、お客様から当社に対する声を収集・分析するものであり、改善のトレンドを把握することは可能であるが、例えば他社との差異等について検証することは難しいのが現状である。
  • お客様本位の業務運営をさらに推進するうえでは、同業他社や他業態の取組に学んでいくことも重要になることから、調査手法の高度化・多様化も含め、引き続き、検討を進めてまいりたいと考えている。
  • (※1)生命保険会社として、長期的な視野に立ち、健全な経営に徹するとともに、高い倫理観と良き企業市民意識を持ち、業務運営において、常にお客様本位で考え抜き、お客様に誠実かつ真摯に向き合っていくための10の方針である。
    ①お客様本位の業務運営、②生命保険商品・付帯サービスの開発、③生命保険の募集、④代理店への募集委託、⑤保険金・給付金等のお支払い、⑥サービスチャネルの構築、⑦お客様の声を経営に活かす取組、⑧資産運用、⑨利益相反の適切な管理、⑩方針の浸透に向けた取組
  • (※2)お客様の視点から当社の取組を評価いただき、商品やサービスの改善に役立てることを目的に、ご契約者を対象に1年に1度実施しているアンケート調査において、「満足」「やや満足」と回答いただいたお客様の割合である。

質問9

2022年から高校の授業に「資産形成」も組み込まれる等、若年層への金融教育の必要性が一層高まる中、日本生命の取組について、今後の方向性も含めて教えてほしい。

回答

  • 当社は、「児童・青少年の健全育成」に向けた取組を継続して行っており、その一環として若年層に対する金融教育の推進に向け、以下の2軸でさまざまな活動に取り組んでいる。

<①日本生命グループ独自の取組>

  • 当社は、2011年から中学生・高校生を対象に、当社職員が講師となり、自分らしく生きるためのライフデザインや家計管理の重要性、保険の大切さを伝える「出前授業」「受入授業」を実施し、累計686校68,121名に参加いただいている。2018年には、学習指導要領の改訂を受け、中学生・高校生が意見交換やグループワーク等を行う参加型の授業形態に変更した。
  • さらに、保険の仕組みや大切さ等をまんがで分かりやすく説明した小学生向けの教材や将来設計を考える中学生向けの教材を制作し、学校・図書館等へ寄贈している。
  • グループ会社でも取組を進めており、例えば当社子会社のニッセイ基礎研究所では、大学生を対象に、金融に加えて保険論や経済学・コーポレートファイナンス等の多様な領域において、同社が培ってきた知見を活かした講義を実施している。

<②生命保険協会を通じた取組>

  • 生命保険協会でも業界全体として保険教育の推進に取り組んでおり、当社が生命保険協会の協会長会社を務めた期間においては、以下の取組を進めてきた。
    • 2016年には、中学校・高等学校の新学習指導要領に提言を行い、中学校・高等学校の学習指導要領改訂のタイミングで、「民間保険」や「自助・共助・公助」に関する記載が追加されることになった。
    • 2020年には、小学生向けのまんがコンテンツを制作し、全国の小学校に約22,300部、公立図書館に約3,200部を寄贈している。
  • 今後も、こうした活動を継続するとともに、社会情勢や学校・学生のニーズ等を踏まえ内容を充実することで、次世代を支える若年層への金融教育に一層注力してまいりたい。

質問10

公益財団法人による社会貢献活動は有意義な取組である。「児童・青少年の健全な育成」に向けて、ヤングケアラーへの支援等の社会的課題を解決すべく、内容を適宜見直しのうえ、取り組んでほしい。

回答

  • 当社では、「児童・青少年の健全育成」に向け、1979年に設立した公益財団法人日本生命財団による取組を進めている。
  • 具体的には、全都道府県のご協力のもと、子どもたちの健全育成に向け活動する地域の団体へ必要な物品を助成しており、フリースクール(※1)活動への助成も追加する等、社会変化に応じた見直しも行いつつ、これまでに全国13,600団体、約86億円の助成をしている。
  • また、当財団では、2020年度に「児童・少年の健全育成助成(※2)」を開始しており、その募集に際しては、発達障がい、いじめ、ひきこもり等に加えて、ご指摘の「ヤングケアラー(※3)」も重要なテーマとして掲げている。
  • さらに、当社においても、2つの団体とパートナーシップを組み、以下の取組を進めている。
    • 「一般社団法人若草プロジェクト」との包括協定に基づく経済的・社会的な理由等で困難を抱える若年女性の自立支援
    • 子どもの貧困問題解決に向けた「一般社団法人全国子どもの貧困・教育支援団体協議会」への支援
  • 今後も、当財団ならびに当社において、社会的課題の変化を踏まえ、「児童・青少年の健全育成」に資する取組を検討してまいりたい。
  • (※1)不登校の子どもたちに対し、学習活動、教育相談、体験活動等を行っている民間施設である。
  • (※2)「子どもを巡る『真のウェルビーイング』の探求」を基本テーマとしており、研究者と、教育・保育、医療・保健・福祉現場の専門職等が協働して行う研究に対して、資金援助等を行う実践的研究助成である。
  • (※3)本来、大人が担うと想定されている家事や家族の世話等を日常的に行っている18歳未満の子どもたちであり、その背景には少子高齢化や核家族化の進展、共働き世帯の増加等さまざまな要因がある。

質問11

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により在宅勤務を採用する企業が増加しており、職域における保険営業が困難になっていると思うが、どのように対応しているのか。

回答

  • ご指摘のとおり、在宅勤務を採用する企業の増加に加え、感染防止の観点から、従来の昼休み等の営業活動が困難となるケースや非対面を希望されるお客様も増加する等、職域のお客様とお会いできる機会は大幅に減少している。
  • 当社では、こうしたお客様の状況やニーズの変化に対応すべく、従来のフェイス・トゥ・フェイスとオンラインを組み合わせた活動の構築に向け取り組んでいる。
  • 具体的には、営業職員用スマートフォン「N-Phone」の全営業職員への配備(※1)を進めており、メールやSNS等を活用した情報提供や保険のご提案等に取り組むとともに、企業のご協力のもと、従業員向けのオンラインセミナーやイベントを積極的に開催し、保険をご検討いただく機会の確保に努めている。
  • また、2021年1月には、営業職員用携帯端末「TASKALL」の画面とお客様のパソコンの画面を共有する「画面共有システム」を全営業拠点等(※2)に配備しており、当システムを活用することで、職域等の対面でお会いできなくなったお客様とも、オンラインで同じ画面を見ながら保険のご加入や各種お手続きを行うことが可能となっている。
  • なお、こうした取組により、対面のやり取りを望まれないお客様に加え、新型コロナウイルス感染症の感染拡大以前からお会いしづらかった遠方にお住まいのお客様等、より幅広いお客様に対し、タイムリーなサービスの提供が可能となっている。
  • 引き続き、働き方の多様化等、お客様の状況等に応じ、お一人おひとりのご意向に沿ったサービスを提供できるよう取り組んでまいりたい。
  • (※1)2020年1月から順次導入しており、2021年8月までに全営業職員への配備が完了予定である。
  • (※2)全営業拠点に加え、全国のニッセイ・ライフプラザや支社等にも配備が完了している。

質問12

新型コロナウイルス感染症の罹患者への保険金・給付金の支払いに関して配慮している点はあるか。

回答

  • 新型コロナウイルス感染症に罹患されたお客様への保険金・給付金のお支払いに関して、当社では、以下の対応(※1)を行っている。
  • まず、入院給付金のお支払いについては、医療機関の事情等により、自宅またはその他病院等と同等とみなされる施設で治療を受けられた場合においても、療養に関する証明書等をご提出いただくことで、お支払いの対象としている。
  • また、給付金のご請求にあたり、診断書や領収証等、お手続きに必要な書類を準備いただくことが難しい場合は、個別の事情を伺い、保健所発行の証明書等を代替書類とする対応をしている。
  • 次に、死亡保険金のお支払いについては、「災害割増特約」「(新)傷害特約」等のお支払い対象となる感染症に、当感染症を追加することで、当感染症によりお亡くなりになられた場合、死亡保険金に加え、災害死亡保険金等をお支払いしている。
  • その他にも、医療機関の事情等により、当感染症またはその他の傷病について、通院に代えて、自宅等で医師による電話診療またはオンライン診療を受けられた場合も、通院給付金のお支払い対象とする対応(※2)等を行っている。
  • 引き続き、当感染症に関する社会情勢や政府・自治体の方針を注視し、お客様に配慮した丁寧な対応に努めてまいりたい。
  • (※1)2021年6月末時点の取り扱いである。(当感染症の状況等を踏まえ、事前に周知したうえで各取り扱いを終了する場合がある。最新の情報については当社ホームページをご確認いただきたい。)
  • (※2)所定の入院の退院日の翌日からその日を含めて120日以内の期間の診療が対象である。

質問13

お客様数を拡大し、日本生命の事業を持続可能なものとするために、従業員の士気を高めることが重要と考えている。「働き方改革」の一環として、オフィス環境の整備等に取り組んではどうか。

回答

  • 当社では、さまざまな環境変化やお客様ニーズが一層多様化していく中においても、お客様や社会からの期待に応え続けるために、従業員一人ひとりの生産性向上・成長の後押しが不可欠との認識のもと、従業員の士気向上に資する取組を進めている。
  • その一環として、ご指摘いただいたオフィス環境の整備という視点も含めた「働き方改革」に取り組んでいる。
  • 具体的には、さまざまな環境にいる従業員一人ひとりの多様性を相互に理解し、活躍を後押しすべく、以下の取組を進めている。
    • 働く場所・時間の柔軟化に向けたテレワークやコミュニケーションに係るシステムインフラ整備、働く時間の柔軟化に向けたフレックスタイム制の対象拡大
    • 従業員同士の相互理解を深化させるためのコミュニケーション促進策
    • 心身の健康増進に向けた労働時間の圧縮や休暇取得促進に関する施策 等
  • また、オフィス環境の整備については、時勢に応じたオフィス什器の導入等、以下の取組を段階的に進めている。
    • 全国の営業拠点:
      2018年度から快適な職場環境の実現に向けたリニューアルプロジェクトを進めており、現在450カ所のリニューアルに取り組み、うち約100カ所について完了している。
    • 全国の支社:
      執務エリアの椅子を2019年度にリニューアルしており、足もとでは、リモート形式の会議・研修やデジタルを活用した営業活動の推進に向け、Web通話ブースを設置している。
    • 大阪本店・東京本部:
      コミュニケーション活性化や業務効率化に向け、集中作業スペースやソファ席、スタンディングのミーティングスペース、Web通話ブース等を順次設置している。
  • 今後も幅広い視点の取組を通じ、従業員の士気向上を図り、生産性・お客様サービスの向上に繋げてまいりたい。

質問14

営業職員のコンサルティング力の強化に向け、人材育成に取り組まれているが、社内の資格制度にはどのようなものがあるのか。

回答

  • 当社では、営業職員のコンサルティング力の強化に向けて、以下の取組を行っている。
    • コンサルティングのベースとなる知識・スキルの習得に向けて、FP資格取得を推進しており、2021年4月時点で31,863名(営業職員の約6割)が保有(※)している。
    • 入社2-5年目の営業職員のうち、次世代の指導者となりうる職員に対して、本部・支社で連携を取りながら、各種研修・支援を継続的に実施する等、組織の高度化に向けた取組を進めている。
    • 教材や研修の充実を図り、実際のお客様対応の場面をイメージしたロールプレイングに注力する等、より実践的な教育を展開している。
    • 営業職員一人ひとりの成長度合いに応じた、丁寧で柔軟な育成を実現すべく、2019年度から育成方式の見直しを行っている。具体的には、必要となる知識・スキルや営業活動の水準を3つの段階に明確化したうえで、定期的に状況を判定し、成長度合いに応じた教育を実施するよう変更している。また、従来一律2年間であった育成期間を、営業職員一人ひとりの状況に応じて、最長5年間へと柔軟化している。
  • 今後も引き続き、営業職員の育成に注力してまいりたい。
  • (※)FP技能士3級以上、CFP、AFPのいずれかの資格保有者の合計である。
    (複数の資格保有者については重複カウントなし)

質問15

デジタルを活用した業務効率化や営業力強化におけるKGI(重要目標達成指標)やKPI(重要業績評価指標)といった指標は設定しているのか。

回答

  • 当社では、2018年度から開始した構造革新取組の中で、2030年度までに人件費・物件費・システム経費といった固定的経費について270億円削減することを指標として設定している。
  • そうした中、ご質問のデジタルを活用した業務効率化を軸に、以下のとおりトータルとしての固定的経費の削減を目指している。
    • 業務効率化に向けたRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の全社的な導入(※1)
    • 事務の自動化やペーパーレス化による効率化に向けたAI-OCR(※2)の活用
    • 出張旅費等のコスト圧縮に向けたWeb会議の積極的な活用
  • 一方、デジタルを活用した営業力強化については、取組を開始して間もないため、指標の設定には至っていないものの、営業現場の執行目標として、営業職員によるデジタル活動の定着に向け、以下の項目を掲げている。
    • メールアドレス等お客様のデジタルID収集数
    • メールやSNS等による提案書や商品説明動画の送付等のデジタルツール活用率
    • 「画面共有システム(※3)」利用率 等
  • また、当社では、デジタル活用について、2019年度から開始した「日本生命デジタル5カ年計画」にて、営業職員等チャネルの強化や事務効率化・高度化といった「既存保険サービスの高度化(業務変革)」だけではなく、「新たな価値提供に向けたイノベーションの創出(事業変革)」、さらには「先端ITを活用した働き方・風土醸成」等を軸に取組を進めている。
  • 2021年度からスタートしている3カ年経営計画では、新型コロナウイルス感染症を契機に、取組の前倒し等の見直しも行っており、よりスピード感をもって、あらゆる領域でDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めてまいりたい。
  • (※1)2014年度から2020年度まで合計21万時間の業務効率化を実現している。
  • (※2)AI(人工知能)とOCR(光学文字認識)の組み合わせにより、高精度に画像の文字情報をデジタル化する技術である。
  • (※3)営業職員用携帯端末「TASKALL」の画面とお客様のパソコンの画面を共有するシステムである。

質問16

社会保障制度の持続可能性を確保するため「健康」が注目されているが、「企業の健康経営」のサポートとして何に注力しているか。

回答

  • ご指摘のとおり、少子高齢化による人口動態の変化等に伴い、社会保障制度の在り方が問われる中、当社は、社会保障の補完的機能を担う生命保険会社として、「企業の健康経営」をはじめ、福利厚生制度のコンサルティングや保険・商品・サービスの提供等、グループ一体で、さまざまなサポートを行っている。
  • このうち「企業の健康経営」については、労働生産性や健康保険組合の財政に与える影響が大きく、企業・健康保険組合等の関心が高い「生活習慣病等の発症予防」に重点を置き、取り組んでいる。
  • 具体的には、企業・健康保険組合等を対象に「ニッセイ健康増進コンサルティングサービス“Wellness-Star☆”」を2018年4月から提供を開始し、従業員とその家族の健康維持に向け、企業と健康保険組合等が連携して取り組む「コラボヘルス」の実現をサポートしている。

    【サービス概要】

    • 事業所別医療費分析:健康診断や診療報酬明細等のデータを分析し、事業所や組織単位で健康課題を可視化
    • 糖尿病予防プログラム:機器を活用したセルフモニタリングに加え、日本生命病院等の保健師が遠隔で生活習慣の改善を指導
    • 健康経営支援:「ホワイト500(健康経営優良法人)」の基準を踏まえた課題の明確化とアドバイス 等
  • 加えて、「企業保険商品付帯サービス“N-コンシェルジュ”(※1)」によるメンタルヘルスをはじめとした各種健康相談窓口の提供や、団体定期保険における「健康経営割引(※2)」を導入している。
  • 今後も、魅力ある商品・サービスの開発等に努め、「企業の健康経営」のサポートをはじめ、グループ一体で取り組んでまいりたい。
  • (※1)企業保険のご加入者と人事・総務ご担当者の方々に、メンタルヘルス等の健康管理や介護支援のための情報・ツールを中心に多彩な商品・サービスをインターネットでお届けするサービスである。
  • (※2)企業の健康経営ならびに従業員の健康増進を保険商品の側面から支援するものとして、「健康経営優良法人に認定されている」等の所定の条件を満たす場合に、団体定期保険の保険料を割り引く仕組みである。

質問17

デジタル・イノベーション戦略に関して、スタートアップ企業との協業に向けた情報収集等は容易でないと思うが、提携・投資の判断基準や、投資におけるリスク評価手法・事業への関与について教えてほしい。

回答

  • 当社では、デジタル・イノベーション創出に向けて、スタートアップ企業との協業を実現すべく、情報収集や投資を実行する態勢整備等を進めており、2018年に100億円を財源とするイノベーション開発投資枠を新設した。翌年の2019年には300億円に増額し、すでに245億円の投資(2021年3月末時点)を実行している。ご質問いただいた点については以下のとおりである。

<情報収集>

  • アクセラレーター(※1)への加盟や、東京・シリコンバレー・北京・ロンドンの4極における現地企業等とのコミュニケーションを実施している。
  • 加えて、先端ITが発展しているシリコンバレー等の有力ベンチャーキャピタルへの投資を通じ、現地の人脈開拓の足掛かりとし、情報収集活動の基盤形成を行うとともに、スタートアップ企業等の業界動向や先進ソリューションに関する情報を収集し、個別企業への投資・協業に繋げている。

<提携・投資時の判断基準>

  • ベンチャーキャピタルについては、フィンテックやインシュアテック(※2)等の重点領域の情報収集が可能かどうかを確認している。
  • 一方、個別企業については、既存事業の高度化、社会的役割のさらなる発揮に向けた新規事業・サービスの創出に繋がる協業可能性を中心に確認している。また、投資前のリスク評価として、ベンチャーキャピタル等からの情報を踏まえ、事業の将来性・競争優位性の検証等を行っている。

<投資後のリスク評価手法・事業への関与>

  • 投資先の取締役会等への出席を通じ、投資目的の達成に向けた進捗状況や投資先の財務状況等を定期的に確認している。なお、投資目的の達成が困難と判断した場合には、追加の資金調達に参加しない等の対応策を採っている。
  • 引き続き、国内外のスタートアップ企業等への投資を継続し、デジタル・イノベーション領域における情報収集を深化しつつ、投資先企業との協業を推進してまいりたい。
  • (※1)主に立ち上げ期のスタートアップ企業等の事業成長を支援すべく、資金、助言、ワークスペース等をスタートアップ企業等へ提供する組織・団体である。
  • (※2)保険(Insurance)とテクノロジー(Technology)を掛け合わせた造語であり、テクノロジーを活用した新たな保険商品の開発等、保険分野におけるフィンテックのことである。


当日席上の質問に対し、議長および担当役員から回答を行った。

【決議事項 第6号議案】

質問18

取締役候補者11名のうち2名が女性であり、取締役会の多様性の確保という点で前進した提案だと思う。コーポレートガバナンス・コードにおいて、取締役会の構成については、多様性と適正規模の両立が求められているが、今後、多様性の確保という観点で、どのような対応をしていくのか。

回答

  • 取締役会が多様な人材で構成されることは、さまざまな視点から意見をいただき、議論を深めるうえで大変重要なことだと考えており、現在、独立社外取締役、独立社外監査役、そして女性等、多様性の確保に努めている。
  • 引き続き、取締役会の多様性の確保に向け、取組を進めてまいりたい。

【議案の審議終了後】

質問19

「Nippon Life X」では、従業員から新規事業等に繋がるアイデアを募る取組をしているとのことだが、どういった実績があるのか。

回答

  • 当社は伝統的な企業文化を有する会社であり、アントレプレナーシップ(企業家精神)を社内で育成することが重要と考え、昨年度「Nippon Life X」において、従業員から先端ITを活用したソリューションやサービスに関する新規事業等のアイデアを募集した。
  • これに対し、400件を超える応募があり、専門知識を有する社外の方にも審査等に加わっていただいたうえで、その中から子育てサービスに関するアイデアの1件を厳選し、事業化に向けブラッシュアップしてきた。
  • 現在、当アイデアの事業化に向けた検討を進めている。

質問20

サステナビリティ経営のうち「気候変動問題」について、日本生命はCO2排出量の削減を事業活動と機関投資家としての役割を通じた資産運用の2点から取り組んでいる。近年、産業界では急速に取組が進んでおり、事業活動においては、2030年に40%・2050年にネットゼロという目標を前倒しで取り組んでほしい。また、資産運用においては、2050年にネットゼロの目標を掲げているが、中間目標を定めてはどうか。

回答

  • まず、事業活動におけるCO2排出量削減目標の前倒しについて、現在、2030年までに40%を削減する目標を掲げているものの、政府の目標引き上げや、今年度から開始するさまざまな実験実施の効果等も踏まえ、目標の前倒しの可能性も含め、スピード感を持って取り組んでまいりたい。
  • 次に、資産運用においてポートフォリオのCO2排出量を2050年にネットゼロにする目標の達成に向けては、中間目標の設定も有効な手段の1つであるものの、具体的な戦略をしっかりと立て、PDCAを行い、責任をもって対応することが最も重要であると考えている。
  • また、当目標は、投資先である各企業の取組結果が反映されるものであり、対話等を通じて個々企業と取組を共に推進することも重要であると考えている。
  • さらに、目標の達成には、さまざまなイノベーションが必要であり、リスク測定や開示基準も未だ一律ではなく、現段階で中間目標を設定することは変動要素が大きいのではないかと考えている。
  • 従って、現段階では取組実績について開示を行い、科学的根拠に基づいてPDCAを実施していく考えであるものの、社会的要請等も勘案しながら、中間目標の設定についても引き続き検討してまいりたい。

質問21

厳しい経営環境の中、「全・進-next stage-」の4つの数量目標のうち、グループ事業純利益を除いた3項目を達成したとのことだが、3カ年経営計画「Going Beyond-超えて、その先へ-」でも頑張ってほしい。新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、海外事業をはじめ、状況は改善すると思うので日本生命の益々の発展を期待している。

回答

  • 2020年度を最終年度とする前中期経営計画について、数字上は概ね達成できたものの、課題は多いと考えている。
  • 具体的には、新型コロナウイルス感染症の影響により対面での営業が困難となり、フェイス・トゥ・フェイスとオンラインを組み合わせた新たな営業活動モデルの早期浸透が大変重要な課題となっている。
  • また、海外事業については、将来安定的な収益を確保していくうえで大変重要と考えているが、現在、各子会社の立て直しが必要となっている。
  • さらに、低金利環境における資産運用や、収支の安定的確保等の課題もあり、今年度からスタートした3カ年経営計画を着実に実行し、課題を解決してまいりたい。

質問22

取締役会における多様性の確保に向け、女性取締役の登用をどの程度増やす方針なのか。

回答

  • 当社では、取締役会の構成メンバーにおける女性比率の目標は設定していないものの、取締役・執行役員の候補となる女性を育成し、活躍してもらうことが重要だと考えており、女性部長・課長層の目標を設定している。
  • 具体的には、現在、女性管理職比率は約22%であるが、2030年までに30%にすることを目標としている。また、現在、女性部長相当職比率は約7%であるが、2030年に10%に引き上げることを目標としている。
  • 引き続き、女性も含めた約7万名の従業員が、それぞれの能力を発揮できるよう人材育成、モチベーションアップに尽力してまいりたい。

以上