三大疾病とはどんな病気?備えておくべき理由や保険の選び方を紹介

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病気/ケガ

2026.04.14

三大疾病とは、「がん」「心疾患」「脳血管疾患」の3つの病気をまとめた総称です。三大疾病は日本人の死因の上位を占めており、治療も長期化する傾向があります。

三大疾病への罹患による医療費負担や収入減少に備えるための保険が、三大疾病保険です。

この記事では、三大疾病の概要や罹患した場合にかかる平均的な治療期間、治療費の目安などについて解説します。三大疾病保険の内容やがん保険との違い、選び方のポイントについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

〈この記事でわかること〉

  • 三大疾病とは「がん(悪性新生物)」「心疾患(急性心筋梗塞)」「脳血管疾患(脳卒中)」の3つの病気の総称
  • 長期の治療や入院費用に備えて保険に加入しておくことが大事
  • 保険は「給付条件」や「免責期間」を確認しておく
  • 記事中で言及している保険に関して、当社が提供する保険と保障内容が異なる商品もあります。

三大疾病とは

三大疾病とは、以下の3つの病気の総称です。

  • がん(悪性新生物)
  • 心疾患(急性心筋梗塞)
  • 脳血管疾患(脳卒中)

これらの3つの病気は罹患すると治療が長期にわたり、医療費も高額になりがちです。

以下、それぞれの病気について解説します。

がん(悪性新生物)

がんは、遺伝子が傷つき、細胞の性質が変わることによって起こる病気です。多段階の遺伝子変化が蓄積していくと、細胞ががん化します。そのがん化した細胞が無秩序に増殖を続けることで、体の組織や機能を破壊していくのです。

がんは日本人の死因で最も多い病気ですが、早期の発見や治療により、重症化や死亡のリスクを抑える効果が期待できます。ただし、症状次第では治療の長期化や再発のリスクがあるため、細心の注意が必要です。

心疾患(急性心筋梗塞)

心疾患は心臓に起こる病気の総称です。そのうち急性心筋梗塞は、急激に心臓の血管がプラークや血栓などで詰まり、心筋に栄養と酸素を送るための血流がなくなってしまうことで心筋が壊死してしまう病気です。

心疾患は、がんの次に多い病気で、日本人の死因の2位です。特に突然死の最大の原因は心筋梗塞であるといわれています。

脳血管疾患(脳卒中)

脳血管疾患は、脳の血管に異常が起きることが原因で生じる病気の総称で、中でも脳の血管が詰まったり、破れたりすることで脳細胞が破壊される病気は脳卒中と呼ばれています。

脳は呼吸や体温調節、行動、言動、思考、感覚、感情などを司る重要な器官であるため、脳細胞が破壊されるとさまざまな障がいを引き起こし、場合によっては突然死のリスクもあります。

脳血管疾患は、がんや心疾患に次いで多い病気です。日本人の死因の中では、3位の老衰に次ぐ多さです。

三大疾病に備えて保険に加入しておくべき理由

三大疾病に備えて加入するべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。結論からいうと、三大疾病リスクに備えて保険に加入するのはおすすめです。その理由は、以下のとおりです。

  • 三大疾病は罹患するリスク、死亡率ともに高いため
  • 三大疾病に罹患すると、治療が長引き、治療費負担が大きくなる傾向があるため
  • 治療中の収入減少に備えるため

死亡率・罹患リスクが高いため

「がん(悪性新生物)」「心疾患(急性心筋梗塞)」「脳血管疾患(脳卒中)」の三大疾病は、誰もがかかる可能性のある病気で、罹患した場合の死亡率も高い傾向にあります。

これらの3つの病気は、近年、日本人の死因の上位を占めています。令和6年の死因の中で「老衰」を除くと、男女ともにいずれも1位が「がん(悪性新生物)」、2位「心疾患」、3位が「脳血管疾患」です。

死因 令和6年 死亡数・死亡率(死亡総数に占める割合(%))
総数 男性 女性
がん
(悪性新生物)
38万4,111人
(23.9%)
22万1,786人
(27.1%)
16万2,325人
(20.7%)
心疾患※ 22万6,388人
(14.1%)
11万1,425人
(13.6%)
11万4,963人
(14.6%)
脳血管疾患 10万2,821人
(6.4%)
5万1,176人
(6.2%)
5万1,645人
(6.6%)

※「心疾患」は「心疾患(高血圧性を除く)」である。
出所:厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計(確定数)の概況/性別にみた死因順位(第10位まで)別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合」をもとに筆者作表

そのため、三大疾病への罹患や万一の場合に備え、死亡保障が付いている三大疾病保険に加入しておくことが大事です。

治療の長期化や自己負担となる費用に備えるため

三大疾病の治療は数年にわたって長期化する傾向にあり、入退院を繰り返すケースが多くあります。医療費の自己負担が積み重なって大きな金額になれば、家計を圧迫する可能性もあります。自分や家族の生活を守るためにも、保険で備えておくことが望まれます。

自己負担となるもの

日本の公的医療保険(健康保険等)には、ひと月当たりの医療費の自己負担額が所得に応じて決められています。発生した医療費が上限を超える場合に、越えた部分の払い戻しを受けられる制度が「高額療養費制度」です。

しかし、高額療養費制度は公的医療保険の対象となる医療費に限られており、以下のような費用は対象外で自己負担となります。

【先進医療の技術料】
先進医療(がんの重粒子線治療など)を受ける場合の技術料

  • 診察・検査など通常の治療と共通する部分は公的医療保険の対象となり、先進医療にかかる費用は全額自己負担となります。

【差額ベッド代】
個室や少人数の病室を希望した場合にかかる費用

【食事代や雑費】
入院中の食事代の一部や、交通費、日用品費などの費用

三大疾病の入院日数

厚生労働省の「令和5年(2023)患者調査の概況」によると、三大疾病で入院する場合の平均在院日数は、脳血管疾患が68.9日と最も長く、次いで、心疾患が18.3日、がんは14.4日となっています。

3大疾病の入院日数 脳血管疾患 68.9日 心疾患(高血圧性を除く) 18.3日 がん 14.4日

三大疾病の治療費

厚生労働省の「医療給付実態調査(令和5年度)」によると、三大疾病での1件当たり診療費(入院・入院外)の平均額は以下のとおりです。

  入院 入院外
がん(悪性新生物) 82万5,059円 7万1,411円
虚血性心疾患 88万49円 1万6,147円
脳血管疾患 86万7,634円 1万6,311円

出所:厚生労働省「医療給付実態調査(令和5年度)」をもとに筆者作表
注:入院・入院外ともに、平均額は、各公的医療制度(協会(一般)、組合健保、共済組合、国民健康保険計、後期高齢者医療)の合計額より算出

ここで紹介している平均額は診療費の総額であり、実際に患者が負担する金額は1~3割の自己負担割合の分だけです。たとえば3割負担の方であれば、がんで入院した場合の平均自己負担額は約24万7,500円です。

それでも再入院や通院治療が長期化することもあり、医療費はさらに増大する可能性もあります。

治療中の収入減少に備えるため

三大疾病に罹患すると、長期の入院・通院治療、自宅療養などが必要です。場合によっては、以前と同じように就業するのが難しくなるかもしれません。たとえば、治療に専念するために休職、あるいは退職を余儀なくされる場合や、通院や体力的な問題により労働時間の短縮が必要になる場合もあります。

前述した医療費負担が必要となるのに加えて、退職・休職・時短勤務などで収入が減少することも想定されます。経済的な損失を軽減するためにも、三大疾病保険での備えが効果的です。

なお、会社員の場合は、健康保険から支給される「傷病手当金」がありますが、支給期間は支給を開始した日から通算して1年6ヵ月と限定されています。ただし、この日数は連続した1年6ヵ月ではありません。

公的な所得補償は限定的であることをふまえて、適切な保障を備えましょう。

三大疾病に備えておくための保険

三大疾病に備えるための保険は、以下の保険が代表的です。

  • 「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」を保障する三大疾病保険
  • 「がん」の保障に特化したがん保険

三大疾病保険

三大疾病保険は「がん」「心疾患」「脳血管疾患」の三大疾病を保障する保険です。具体的な保障内容は保険商品によって異なりますが、一般的には「がん=悪性新生物」「心疾患=急性心筋梗塞」「脳血管疾患=脳卒中」を保障の対象とし、これらの病気で保険会社が定める状態になった場合に保険金が支払われます。

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  • 詳しいご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり-定款・約款」を必ずご確認ください。

がん保険との違い

三大疾病保険とがん保険の大きな違いは、保障対象とする病気の範囲です。三大疾病保険は三大疾病を保障対象としていますが、がん保険は三大疾病のうち「がん」に特化して保障されます。

具体的ながん保険の保障内容は保険商品によって異なりますが、一般的には以下のような場合に保険金や給付金が支払われます。

  • 所定の「がん」と診断確定されたとき
  • 「がん」の治療を目的とした入院をしたとき
  • 「がん」による手術を受けたとき

また、保険金(給付金)の支払われ方にも違いがあります。三大疾病保険では保険金が一時金(または年金)で支払われ、その後は契約が終了する商品が一般的です。一方で、がん保険では長期の治療にも備えられるよう、入院日数の制限なく給付金が支払われるものが多い傾向です。

なお、三大疾病保険との重複を避けるために診断一時金のないがん保険もあります。

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保険を選ぶ際にみるべきポイント

保険を選ぶ際には、いくつかみるべきポイントがあります。以下の4点は必ず確認しておきましょう。

  • 給付条件
  • 免責期間の有無や期間
  • 受け取れる給付金の額と回数
  • 公的医療保険制度との重複はないか

給付金が支払われる条件

三大疾病保険では、「どのような状態」になったら支払われるかが保険会社によって定められています。たとえば、「がんと診断されたとき」「急性心筋梗塞で所定の状態が60日以上続いたとき」などの条件が挙げられます。

また、「がん」「心疾患」「脳血管疾患」のそれぞれについて、支払い対象となる病気の種類を確認することも大切です。具体的には、「がんには上皮内がんも含まれるか」「脳血管疾患は脳卒中だけか」などです。

給付金が支払われる条件は、保険会社や商品によって異なります。保険を選ぶ際は、支払いに関する条件をよく確認しておくことも大切なポイントです。

免責期間の内容

保険に加入してから一定期間は保険金(給付金)が支払われない期間のことを免責期間といいます。

一般的に、がんの保障は加入してから(責任開始日から)90日間の免責期間があり、免責期間中にがんと診断された場合は保険金が支払われません。

受け取れる額や受け取れる回数

どのような場合にいくら受け取れるか、受け取れる回数は1回だけか、複数回かなどの確認も大切です。

公的医療保険制度についても把握しておく

三大疾病保険への加入を検討する際には、公的医療保険制度による給付があることも理解しておくことが大切です。

公的医療保険制度は健康保険や国民健康保険などのことで、診察・治療・入院などの医療行為を受けた場合、基本的には年齢に応じて1~3割の自己負担で済みます。さらに、月々の医療費負担に上限を設ける「高額療養費制度」もあります。たとえば、年収が約370万~770万円で70歳未満の場合であれば、1ヵ月当たり8万~9万円程度の自己負担で抑えられる仕組みです。

一方で、先進医療の治療代のように、公的医療保険制度の対象とならず全額自己負担となる医療費もあります。これらの内容を把握しておくことで、何に重点的に備える必要があるか、保険金額をいくらに設定するべきかを検討できるでしょう。その結果、三大疾病保険や医療保険などへの過度な加入を防ぎ、必要以上に保険料を支払う事態を防げます。

まとめ

三大疾病は、老衰を除いて日本人の死因の上位1~3位を占める「がん」「心疾患」「脳血管疾患」の総称です。死亡リスクが高いだけでなく、治療が長期化する傾向があり、経済的な負担も不安な病気です。

日本では、公的医療保険制度によって自己負担を抑えられる仕組みもありますが、治療内容等によっては公的医療保険制度でカバーできない場合もあります。三大疾病保険に加入しておくことで、万一のときも治療に取り組みやすくなるのではないでしょうか。

監修者プロフィール

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、社会保険労務士

柴田充輝

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,200記事以上の執筆実績あり。

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