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ESG投融資

当社は従来より、資産の運用において、環境や地域・社会と共生し、経済・企業と安定的な成長を共有していく観点から、環境問題の解決や社会貢献に資するESG債等への投融資を積極的に実施しています。

また、パリ協定やSDGsなど、世界が持続可能な社会の実現に向けた取組を進めていく流れを踏まえ、ESG投融資を強化しております。具体的には、2017年3月に、国連の責任投資原則(Principles for Responsible Investment、以下「PRI」)に署名するとともに、「ESG投融資の取組方針」を策定し、中期経営計画(2017-2020)において、ESG債等への投融資2,000億円の数量目標設定や、グループを活用したESG投融資の実施等を掲げ、ESG投融資をより一層強化する方針としています。
なお、ESG債等への投融資については、2017年度中に、2,000億円超を実施し、数量目標を早期に達成しました。それをふまえ、5,000億円を積み増し、新たな数量目標7,000億円を設定しました。

SDGsとは、2015年9月に国連総会で採択された、持続可能な発展のために世界が共有して取り組む17の目標と169のターゲットからなる国際目標です。 PRIは、持続可能な社会の実現を目的とし、機関投資家等が環境(E:Environment)、社会(S:Social)、ガバナンス(G:Governance)の課題を投資の意思決定に組込むことを提唱する原則です。

機関投資家として、今後も引き続き気候変動への対応やSDGsに掲げる様々な目標に向けて、資金提供の面から支援することで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

【中期経営計画(2017-2020)におけるESG投融資に関する主な取組】

数量目標 ESG債等への投融資7,000億円
スチュワードシップ活動 投資先企業との対話活動の継続
グループ活用 ニッセイアセットマネジメント、海外現地法人を活用したESG投資
事例研究 ファンド等への投資を通じた先進事例研究

ESG投融資の取組方針

当社は、生命保険会社としての社会的責務を踏まえ、資産特性に応じて環境・社会・ガバナンスの課題を考慮した資産運用を行い、環境や地域・社会と共生し、世界経済・企業と安定的な成長を共有してまいります。

  1. ESGをテーマとする債券投資や融資において資金使途が環境・社会課題の解決に資するかといった観点を確認することや、環境・社会に配慮した不動産投資を行うなど、資産特性に応じてESG課題を運用プロセスにおいて考慮することに努めます。
  2. 投資先企業との建設的な対話を行う中で、必要に応じてESG課題をテーマとした対話を行うとともに、適切なスチュワードシップ活動を実施するほか、対話の中で必要に応じESG課題を含む非財務情報の開示を求めます。
    また、債券投資先企業に対しても、必要に応じてESG課題をテーマとした対話を行ってまいります。
  3. グループ会社とのESG投融資ノウハウの共有や、署名企業や業界団体等との情報交換、先進事例の研究等を通じ、ESG投融資における運用プロセスの共有や改良に努めます。
  4. 当社ESG投融資実施状況の公表や、ESGに関する国際的な会議等への参加を通じた意見発信等、ESG投融資に関する活動内容について積極的な発信を行い、ESG投融資市場の活性化に貢献します。

主なESG投融資手法

当社では、「ESG投融資取組方針」のもと、様々なESG投融資手法を活用しています。

<日本生命のESG投融資>

【テーマ投融資】

機関投資家として、SDGsに掲げる様々な目標に向けて、資金提供の面から支援していきます。具体的には、中期経営計画(2017-2020)において、ESG債等への投融資目標7,000億円を設定しています。

<ESG債等への投融資目標7,000億円における進捗状況>

2017年度 約2,022億円

【インテグレーション】

株式や債券、融資等の運用プロセスにおいて、企業のESG等の非財務情報を考慮しています。

【エンゲージメント】

スチュワードシップ活動において、投資先企業との建設的な対話を通じて企業の発展に寄与・貢献し、長期投資を行う機関投資家として、企業価値向上の果実を享受することを目指しております。また、これまで以上に持続的な企業の成長を支援していく観点から、ESGを主なテーマとする対話活動を推進しています。
債券投資では、ESG課題をテーマとした対話に加え、投資機会の創出に向け、発行体へESG債等の発行の働きかけも行っています。

【ネガティブ・スクリーニング】

生命保険事業の使命や公共性に鑑み、クラスター弾や生物兵器、対人地雷、化学兵器の製造を行っている企業に対する投融資を禁止しています。

【その他】

○環境に配慮した不動産投資
建設現場でのゼロエミッション活動や省エネ機器の導入等、環境に配慮したオフィスビル投資を行っています。また、新築ビルだけでなく、既存ビルでも改修工事を行うことで省エネ化を進めており、BELSの第三者認証を取得することで省エネ性能の見える化を行い、環境取組を推進しています。

Building Energy-efficiency Labelling Systemの略称で国土交通省がまとめたガイドラインを基に、事務所等の建築物に係るエネルギー消費量について、第三者機関が客観的に評価し表示を行う制度のことです。

○CSRローン
地球環境に配慮した取組を行っている個人や企業のお客様、子育て支援に積極的な取組を行っている企業のお客様への融資の金利を優遇することで、その支援を行っています。

日本生命グループの取組

<国連責任投資原則(PRI)への署名>

当社グループ会社のニッセイアセットマネジメントは、持続可能な社会の実現に向けて、2006年にPRIに署名しています。また、ニッセイアセットマネジメントは、2018年のPRI年次評価において、総合評価である「戦略とガバナンス」部門を4年連続、上場株式(直接運用)における「ESG統合」部門を3年連続で最高評価 「A+」を獲得しました。加えて、今年は上場株式におけるエンゲージメントや議決権行使の取り組みを評価する上場株式(直接運用)の「アクティブオーナーシップ」部門においても、「A+」を獲得しました。

<ニッセイアセットマネジメントと海外現地法人の連携>

当社は、ニッセイアセットマネジメントが当社グループの海外現地法人と連携し、運用するファンドへの投資を実施しています。当取組を通じて、グループ会社とのESG投融資におけるノウハウの共有や運用プロセスの共有・改良を実施していき、日本生命グループとして持続可能な社会の実現に貢献していきます。

【案件一覧】
  • グローバル株式ESGファンドへの投資(2017年2月)
  • グローバルSDGs株式投資ファンドへの投資(2018年6月)

これまでの主なESG投融資事例

環境

環境に配慮した不動産投資

ビルの新築や設備更新の際に省エネルギーに資する設備の導入等を積極的に行っており、日本生命丸の内ガーデンタワーが環境・社会への配慮がなされた不動産として、2014年度にDBJ Green Building認証の「five stars」、2015年度にLEED-CS(テナントビル版)の「本認証(ゴールド)」を獲得しています。

(2014年度、2015年度)

パリ市やロンドン交通局のグリーンボンド等への投資

パリ市の推進する「グリーンプロジェクト」(エネルギー効率の高い路面電車の導入等)、ロンドン交通局の太陽光発電システムの駅舎への導入、ハイブリッドバスや電気バスの導入等、環境に配慮したプロジェクトの推進に活用されています。

(2014年7月、2015年4月)


引用元:ロンドン交通局
アニュアルレポート
2013/14 P68,69

風力発電向けプロジェクトファイナンスへの融資

株式会社ユーラスエナジーホールディングス100%出資の特別目的会社「株式会社ユーラスエナジー河津」が静岡県賀茂郡河津町にて実施する風力発電プロジェクトに融資を実行しました。

(2016年3月)


出典:株式会社ユーラスエナジーホールディングス

国内再生可能エネルギーファンドへの投資

General Electric Company社傘下のGE EFSエナジー・ジャパン合同会社が組成する国内再生可能エネルギーファンドへの投資を通じて、国内の大型太陽光発電事業への投資を行っています。

(2017年6月)


出典:パシフィコ・エナジー株式会社

ドイツ農林金融公庫のSRI債への投資

ドイツ国内における風力やバイオマス等の再生可能エネルギーを促進するプロジェクトへの融資に活用されるものです。

(2017年9月)


出典:gettyimages

東京都発行のグリーンボンドへの投資

東京都が初めて発行するグリーンボンドへ投資しました。同都が推進する「スマートエネルギー都市づくり」(都有施設の改築・改修)等の環境対策事業に寄与するものです。

(2017年10月)


写真提供:東京都

CSRローン

環境に配慮した取組を行っている個人や企業のお客様を支援する観点から金利優遇制度を設けています。


DBJ Green Building認証とは、株式会社日本政策投資銀行と一般財団法人日本不動産研究所が行う環境・社会への配慮がなされた不動産を対象とした認証制度であり、「five stars」は5段階で最高位の認証です。

「LEED-CS(テナントビル版)」とは、米国グリーンビル協会が主催する世界で最も普及している環境指標の1つである「LEED(Leadership in Energy & Environmental Design)」のうち、CS部門(Core & Shell)を指し、テナント用ビルが当該部門に該当します。


社会

チリ国立銀行のウーマンボンドへの投資

同行がチリ国内で推進する女性の社会進出プログラム支援や女性経営者向け融資等に活用されています。

(2016年8月)

国際協力機構の社会貢献債への投資

開発途上国の社会課題の解決(貧困削減・持続的経済成長等)に寄与する事業に活用されています。

(2016年9月)


写真提供:今村健志朗/ JICA

アフリカ開発銀行のテーマ型債券への投資

本債券により調達された資金は、例えばアフリカの人々の飲料水や公衆衛生へのアクセスを向上するプロジェクト等に活用されます。

(2016年12月)

仏銀行BPCEのヘルスケアボンドへの投資

仏国内の地域医療機関・保健施設・社会福祉施設への融資や在宅医療・介護活動への支援に活用されています。

(2017年7月)

トルコ共和国での病院開発運営プロジェクトへの融資

イスタンブール市における大型病院キャンパスの開発・運営プロジェクトへ融資しました。病床数が不足する同国において、最大規模の病院設置に活用されるものです。

(2017年7月)


出典:ルネサンスグループ

国際金融公社(IFC)のソーシャルボンドへの投資

発展途上国において生活必需品やサービスへ充分にアクセスできない低所得層の支援や、新興市場において女性が経営する中小企業の支援等に活用されるものです。

(2017年7月)

オーストラリアでの海水淡水化プラント運営プロジェクトへの融資

メルボルン市における海水淡水化プラント運営プロジェクトへ融資を実行しました。歴史的に大規模な干ばつが繰返し発生している同国における渇水対策に活用されるものです。

(2017年10月)


出典:AquaSure PtyLtd.

海外農地投資ファンドへの投資

食料の安定供給、農家の収入安定化、環境に配慮した農地運営等により、社会的課題である「食の安定供給」に寄与するものです。

(2018年4月)


出典:ハンコック・ナチュラル・リソース・グループ

海外ストラテジックベンチャーファンドへの投資

当ファンドを通じて、「フィンテック(保険、アセットマネジメント、資産管理、投資インフラ等)や保険+α(子育て支援、ヘルスケア、高齢社会対応等)」領域へ投資しています。

(2018年4月)

CSRローン

子育て支援に積極的な取組を行っている中小企業のお客様を支援する観点から金利優遇制度を設けています。

上記SDGsのロゴは、当社が投融資を通じて貢献につながると考える主なゴールです。

ガバナンス

日本版スチュワードシップ・コードに関する取組

当社では、スチュワードシップ活動を行う中で、投資先企業と、経営計画や事業戦略、株主還元に加え、ESGを主なテーマとする対話活動を推進しております。