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健康コラム

Vol.240 時間栄養学から見たメタボ予防とは

健康的な生活習慣を送るためのコツとして、体内時計を意識し、食事時間や食べ方などに考慮した生活リズムの重要性が解明されてきました。そこで、今回は時間栄養学から見たメタボ予防について、解説いたします。

体内時計 〜朝食で内臓を起こす〜

健康を維持するために必要な体内時計の調節には、インスリンの分泌を強く促す糖質が、大切な役割を担っています。ちなみに、食事とは離れますが、夜にテレビの明るい画面を見たり、スマートフォンをいじっていたりすると、質のよい睡眠を妨げ、ホルモン分泌を乱すのでよくありません。
朝食時の糖質は、眠っている脳を起こし、たんぱく質は、寝ていて低くなった体温を上昇させる働きがあります。よく眠り、太陽が昇り始める頃に朝食を摂ることで、1日の体のリズムが整います。
食後の血糖上昇を抑えるためにも、朝食は欠かせません。朝食を食べないと、昼食時の血糖の上昇が助長されます。子どもの肥満予防の観点から、生活習慣と健康について調べた富山大学の「富山スタディ」では、朝食を食べない児童には肥満が多い―という研究結果が出ています。

朝食から夕食までの時間

起床後の食事から就寝前の食事までの時間を10〜11時間以内に制限すると、4カ月後に体重が減少したという研究成果があります。また、朝食にエネルギー制限したグループと、夕食にエネルギー制限したグループでは、夕食に制限した方が顕著に、肥満や過体重が改善したと報告されています。
夕食のエネルギー制限は、空腹時血糖値や、インスリン値の改善に効果的で、夕方以降のエネルギーの過剰摂取を防ぐことは、効率よく体重をコントロールし、代謝機能を改善する効果があります。

糖質と脂質の摂取時間

栄養の同じ食事でも、高くなった血糖値を正常値に下げる能力である耐糖能は、朝食時に比べて、夕食時の方が低いという研究報告があります。インスリンの分泌や糖の取り込みの能力は1日のうちでも変動するので、朝に高「糖」質食、夕に高「脂」質食を摂取した人に比べ、朝に高「脂」質食、夕に高「糖」質食を4週間摂取した人の方が、血糖値が高まったといいます。
また、魚から採れる魚油による脂質代謝改善を動物実験で調べたところ、朝食での魚油の摂取によって、高脂血症や動脈硬化の指標である血中TGの増加や脂肪肝が緩和するという研究結果が得られています。

食物繊維より先に食べた方が良いもの

ベジタブルファーストといって、「サラダ(食物繊維)を先に食べる」ことが推奨されていますが、最近では、食酢、黒酢、ヨーグルト、ドレッシング用オイル(オリーブオイル)などを食前に摂取すると、血糖上昇を抑制できるということがわかってきました。
白飯だけ食べるよりも、肉(脂肪を含む)、たまねぎ、タレを具材にした牛丼の方が、血糖上昇抑制作用が高かったという研究報告もあります。
昨今の新型コロナウイルスの影響で、これまでとは全く違う生活習慣を余儀なくされている中、上記の事項や体内時計を整える12カ条(図)を参考に、より健康的な食習慣を考えるきっかけにとなれば、幸いです。

体内時計を整える12ヵ条

<参考文献>
睡眠障害の診断・治療ガイドライン研究会編:睡眠障害の対応と治療ガイドライン.2012
(武田薬品工業ホームページより転載)

和洋女子大学家政学部健康栄養学科教授 管理栄養士、博士(健康科学)古畑 公
提供元:和洋女子大学、株式会社ライフケアパートナーズ

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