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健康コラム

Vol.82 気になる腎臓系検査項目(クレアチニン、尿たんぱく)について

腎臓の機能が低下すると、通常は腎臓でろ過され、尿中に排泄される尿毒素という老廃物が血中にたまります。尿毒素が異常にたまると、吐き気や嘔吐など様々な尿毒症の症状があらわれ、腎臓の機能を人工的に代替する透析や腎移植が必要となります。
「クレアチニン」というのは老廃物の一種で、筋肉を動かすエネルギー源となるクレアチンというたんぱく質の代謝産物(体内で生成される化合物)のことですが、この値をみると腎機能がどの程度であるかを推測することができます。
ちなみに、クレアチンときくと、アスリートが飲んでいるサプリメントを思い浮かべる人がいるかもしれません。15秒以上の運動時にはブドウ糖がエネルギーとして使われ始めるのですが、瞬発系の運動時にはクレアチンが主にエネルギー源として使われるため、瞬発系の競技に取り組んでいるアスリートが積極的にとっているのです。

この「クレアチニン」の値と年齢・性別からおおよその腎機能を推定することができます。その指標となるのが推算糸球体濾過量(eGFR)です。これは、腎臓にどれくらい老廃物を尿へ排泄する能力があるかを示しています。この値が低いほど、腎臓の働きが悪いということになります。例えば20歳代なら90以上は正常なのですが、この値が60を切ると慢性腎臓病(CKD)と判定されます。30以下なら、かなり高リスク。15未満になると、尿毒症の症状などを鑑みて透析導入が検討されます。
そして、もうひとつの指標が「尿たんぱく」です。通常は、尿にたんぱくが漏れ出ることはありません(尿たんぱく陰性、−)。ところが、高血圧や高血糖が続いて、たんぱく質を漏らさない網の目が粗くなると、尿にたんぱくが漏れ出てしまいます。eGFRと尿たんぱくの結果から、死亡、末期腎不全、心血管疾患のリスクがわかります。

eGFRと尿たんぱくからみた腎臓の重症度

腎臓を悪くしないためには、血圧、血糖、脂質の管理が大切です。生活習慣では減塩、肥満の解消(特に、内臓脂肪)、禁煙が腎臓を悪くしないためのキーワードになります。

臨床予防医学 坂根 直樹
(京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室室長)
提供元:NPO法人EBH推進協議会、株式会社ライフケアパートナーズ

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