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総代会・総代懇談会

第71回定時総代会議事要旨(質疑応答の要旨)

2018年7月3日(火曜日)、午前10時30分から、大阪市北区中之島五丁目3番68号、リーガロイヤルホテルにおいて、第71回定時総代会を開催した。

総代数 200名
出席総代数 200名(うち、委任状による出席13名)
  • 開会後、報告事項中に総代1名が退出したため、議案の決議における出席総代数は199名に変更。
出席取締役(取締役21名中、出席取締役21名(全員))
筒井義信、清水博(議長 兼 議事録作成者)、古市健、小林一生、有馬朗人、牛島信、今井和男、三浦惺、八木誠、岡本圀衞、中村克、矢部剛、松永陽介、三笠裕司、藤本宣人、朝日智司、大関洋、田中聡、寺島剛紀、手島恒明、西啓介
出席監査役(監査役6名中、出席監査役6名(全員))
今井敬、豊泉貫太郎、但木敬一、佐藤良二、窪谷治、長谷川靖

総代からの書面による事前質問および当日席上での質問に対し、議長および担当役員から回答を行った。

質疑応答の要旨は以下のとおりである。

質問1

昨今ガバナンス強化の流れが進んでいるが、今後、新社長として、総代会との向き合い方や接し方について、どのように考えているか。

回答

  • 相互会社である当社は、契約者利益を最優先に考えることを事業運営の基本に置いている。また、新たな経営ビジョンにおいて、お客様や社会から一層の信頼を獲得するため、お客様の声や社会からの要請に真摯かつ誠実に耳を傾ける姿勢を常に持つことが重要である旨を改めて掲げている。
  • 総代会は、ご契約者の代表である総代方に、この点が実行できているかどうかを含めて当社の経営をチェックいただく場である。また、総代方から様々なご意見をうかがうとともに、経営に関する重要事項の審議と決議を行う、当社のガバナンスにおいて最も重要であり中核となる場である。
  • そのような場を活性化し、総代方からご意見をうかがい充実した対話を行う機会にすることが社長であり議長である自分の役割と考えている。そのために、当社の経営状況や今後の方針・計画等について、丁寧でわかりやすい説明を心掛け、説明責任を十分に果たしていきたいと考えている。
  • 本日の総代会では、経営ビジョンに掲げる3つの経営戦略の1つであるグループ経営の推進について、これがご契約者の利益の増大にどのように結びつくのかという観点から、説明を充実させた。
  • 具体的には、国内で複数の保険元受会社を持つことによる、より機動的な商品・サービスの提供や、海外展開による、出資先からの配当収入、グローバルな人材づくり、事業基盤の分散によるリスク分散効果等を通じて、ご契約者利益の増大を目指してまいりたいと考えている。
  • 今後も、総代会に加え、総代懇談会やニッセイ懇話会においても、わかりやすい説明と情報開示の充実に努め、ご契約者のご意見を真摯にうかがい、お客様と社会に誠実に向きあう会社でありたいと考えており、そのための努力を重ねていく所存である。

質問2

営業職員による契約内容の確認はぜひ継続いただきたいが、収益の観点も踏まえ、今後どのように効率性を向上させていくのか。また、営業職員によって対応に差があるが、人材確保と育成を今後どのように改善していくのか。

回答

  • 当社の収益力向上の柱の一つが営業職員チャネルの強化である。その具体的な取組は、まず、当社の商品ラインアップをフェイス・トゥ・フェイスでしっかりとお客様にお伝えすることであり、このことが保有契約の維持と収益向上に直結する。毎年の新契約の約8割が「ご契約内容確認活動」を実施する中で生まれており、この活動が収益を支えているといえる。
  • この活動の効率性を大きくサポートしているのが営業職員の携帯端末である。旧来の紙と印鑑を用いた手続きから、その場で手続きを完結させるペーパーレス化を逐次進めてきており、更に、来年4月にはこの携帯端末を進化させる予定である。
  • また、担当の営業職員のお客様へのコンタクト状況に応じ、各地の窓口であるライフプラザの職員と分業する仕組としており、これにより、活動の効率性向上に努めている。
  • こうした収益性・効率性の観点に加え、お客様から信頼やご満足をいただくために最も大切なのは人材である。
  • 当社の約5万名の営業職員には、勤続10年・20年といったベテランから入社1年目の営業職員までおり、こうした様々な担当者がお客様お一人おひとりにあった提案を行うためには人材育成が極めて重要である。
  • 営業職員教育の詳細については「第71回定時総代会説明資料」の12ページに記載しているが、今後、育成方式の見直しやAIによる活動サポート等を通じて、営業職員の活動の効率性・効果性を高めてまいりたい。

質問3

海外保険事業への積極的な取組を高く評価している。今後の海外保険事業強化の基本方針とリスク管理について、教えてほしい。

回答

  • 中期経営計画では、2020年のグループ事業純利益の目標を700億円としており、その中で海外事業が担う役割は非常に重要と考えている。同時に、現在、6カ国で保険事業を展開しているが、投資や収益の規模からして、現在の当社の海外事業は、いまだ取組の初期段階にあるとも認識している。
  • 海外事業の基本スタンスとしては、いかなる環境変化の中でもご契約者利益の増大・最大化を図るという相互会社の使命を果たすべく、理念を共有できる現地パートナーや経営陣との信頼構築、地域や投資タイミングの分散による安定収益の確保、出資先と当社・グループ各社とのシナジー創出の3点を重視している。
  • 今後の海外事業強化の方針については、まず既存出資先の業績伸長が最優先であり、現地パートナーのリソース活用やノウハウの相互活用により、グループ全体でのシナジー創出を加速させていく。また、新規出資についても、引続き慎重かつ選択的に検討していく。国内とは異なる成長機会の獲得、あるいは安定した収益基盤の確保や新たな収益・ノウハウ等の取込みといった観点から、中長期にわたる持続的な成長を目指していく。
  • 次に、リスク管理については、まず、当社全体の健全性確保の観点から、海外事業が与えるリスクの現状や中長期的な見通しを確認している。
  • 加えて、出資の前には、会計・税務・法務等の社外専門家と密に連携のうえ、事業内容を精査し、適正価格での投資を実行している。
  • 出資後は、各社の経営・リスク管理体制をベースにしつつ、当社から取締役や駐在員を派遣し、業務執行状況やリスク予兆の早期把握に努めている。また、異常事象等が発生した場合には、迅速に当社へ報告がなされる体制も整備している。更に、当社経営会議の諮問機関である「海外保険委員会」や「リスク管理委員会」において、定期的に各社の運営状況をモニタリングしている。

質問4

保険料等収入が減少しているなか、事業費が増加しているが、事業費の増加理由や今後の削減方針について教えてほしい。

回答

  • 2017年度決算では、新商品のプラチナフェニックスが好調であった一方、金融機関窓口販売領域の販売業績が前年度に比べて減少した。保険期間を通じ平準的に保険料をいただくプラチナフェニックスと、一括で保険料をいただく金融機関窓販領域の商品を比べた場合、後者の方が単年度の保険料等収入に大きく影響するため、結果として、全体の保険料等収入は前年度に比べて減少することとなった。
  • 一方で、販売関係費用については、保険料の収入が平準的か一括かにかかわらず、契約初年度にその多くが発生する。2017年度決算においては、プラチナフェニックスの販売好調に伴う販売関係費用の増加が金融機関窓口販売領域の販売減少に伴う販売関係費用の減少を上回ったため、事業費は増加することとなった。
  • なお、事業費全体では、販売量に伴い変動する費用が増加となった一方で、固定的に生じる費用については、販売促進経費の効率的な執行や、業務の見直し、あるいは人件費の効率化等に取り組んでおり、この2018年度予算では、前中期経営計画に掲げた2014年度対比170億円の効率化を達成している。
  • 今後の事業費削減については、事業環境の変化を見据えた、組織・体制、制度・インフラといった根幹の構造見直しと、デジタル化や先端ITの積極的な活用も取入れた、中長期的な事業費構造変革の方針を新たに策定する予定である。

質問5

保険加入のインセンティブや自助を促す観点から、生命保険の税制面のメリットについては、拡充に向けた働きかけや周知が重要と考えるが、どのように取り組んでいるか。

回答

  • 生命保険には税制面において生命保険料控除制度や死亡保険金等の非課税枠があり、死亡・長生き・医療等の様々なリスクに対する自助の促進につながることから、これらの制度の拡充を要望していくことは重要であると考えている。
  • 中でも、保険料支払時の生命保険料控除制度については、生命保険各社が加盟している生命保険協会を通じて、所得税における所得控除の限度額12万円を15万円まで拡充することを要望している。
  • 2012年には、要望の結果、介護や医療のリスクに対する生命保険料控除制度の新設を実現したこともある。引続き、加入者支援となる税制となるよう、要望を掲げていく。
  • また、周知という点では、生命保険料控除の仕組や税軽減効果をお示しする各種ツールを準備し、営業職員等を通じてお客様にご説明することや、ニッセイホームページに生命保険料控除制度の解説を掲載すること等に取り組んでいる。引続き、お客様にとってよりわかりやすいご説明ができるよう取り組んでいく。

質問6

約款やご契約のしおりをもっとわかりやすくしてほしい。

回答

  • 約款やご契約のしおりのわかりやすさは重要なものと考えている。一方で、お客様に正確かつ誤解のない情報をお伝えすることも大切であり、両者のバランスを踏まえた記載にする必要があると考えている。
  • とりわけ、ご契約のしおりについては、約款の重要部分を平易に説明するものであるため、正確性を担保しつつも、わかりやすさ向上に向けて、様々な取組を行っている。
  • 具体的には、策定過程において、社内外の消費生活アドバイザーや消費者団体と意見交換を行っており、また、記載上の工夫として、表やイメージ図を多用し、視覚的に伝わるように記載することや、お客様の関心が高い内容等を整理し適切な情報量に絞るとともに、注意欄を設けて注意事項を目立つよう記載すること等の取組を行っている。
  • こうした取組の結果の一つとして、ご契約のしおり内の注意喚起情報については、一般社団法人が開催するUCDAアワードにて「情報のわかりやすさ賞」を受賞している。
  • また、お客様のわかりやすさや利便性の向上に向けては、ホームページやコールセンター等を活用し、より簡易に必要な情報へアクセスすることを可能とする取組も重要であると考えている。
  • ホームページでは、近年、商品内容をご説明するコンテンツやAI等を活用した検索機能の充実化を図っている。また、コールセンターでは、昨年からご高齢のお客様専用ダイヤルを設置しており、よりわかりやすく丁寧な応対を進めている。今後も、わかりやすさ向上に向け、一層の努力を続けていく。

質問7

健診データやAI等の活用による契約者別の保険料設定について、公平性の観点から、どのように考えているか。

回答

  • ビッグデータ等を活用した契約者別の保険料設定は、健康状態に応じたきめ細やかな保険料となる側面がある一方で、健康状態によっては非常に高額な保険料となる側面もあり、それらをどのように考えるか、という趣旨の質問と受止めた。
  • お客様ごとの健康状態に応じた保険料設定は、リスクに見合った保険料を負担いただくという民間保険の原則に沿うことは事実である。
  • 一方で、保険料区分の過度な細分化は、大数の法則が働きにくくなり、保険引受けの安定性を阻害する側面もあるため、そのバランスが重要となる。
  • 加えて、個々お客様自身のリスクに応じた保険料設定を行った場合、お客様の健康状態によっては保険料が高額となり、実質的には加入できなくなることも考えられる。
  • また、現在、民間企業により健診データが提供されているが、データの項目・量に制約があるため精度・信頼性に課題があると認識している。更に、あるデータと健康リスクとの相関関係が見られた場合でも、それを保険料に反映することが差別につながる恐れがないか等、社会的容認性という側面からの検討も必要と考えている。
  • 当社はこれまで、共存共栄・相互扶助の精神にもとづき、極力多くのお客様をお引受けすべく、お客様ごとの健康状態や支払状況を分析し、順次お引受け範囲の拡大を図ってきた。
  • 引続き、AIやビッグデータ、社会情勢について注視しつつ、お引受けの拡大や保険料のバランスを常に意識しながら、商品開発を進めてまいりたい。

質問8

全国の職員に対し、コンプライアンスに関する意識啓発や教育に、どのように取り組んでいるか。特に内部通報制度の実効性について教えてほしい。

回答

  • 当社では、コンプライアンスを単に法令等遵守という定義にとどまらず、お客様や社会からの信頼を守るために常に基本に置くべき鉄則と位置付けたうえで、全役員・職員一人ひとりのコンプライアンス意識の醸成と浸透に向けた啓発・教育を行っている。
  • 具体的には、コンプライアンス諸規程の整備に加えて、全役員・職員が業務遂行上遵守すべき原則や基準を「行動規範」に定め、全役員・職員が必携する小冊子への掲載等を通じて周知徹底を図っている。
  • とりわけ営業職員については、原則毎週水曜日を法令遵守教育日に設定し、社内衛星放送を活用した全国均質的で実効的な教育を行っている。
  • なお、不祥事の未然防止・早期発見にはこのような取組に加えて、間違ったことはしっかりと声を上げる仕組作りが重要と認識しており、当社では内部通報制度の実効性担保に向けた各種取組を継続・強化してきている。
  • 具体的な取組としては、通報窓口の拡充と周知を徹底するとともに、安心して通報できる窓口体制の整備を図ることに重点を置いている。
  • 1点目の通報窓口の拡充と周知については、通報窓口を社内に加えて、社外の弁護士事務所にも設置したうえで、各種研修機会や教材等を通じて、繰り返し周知している。
  • 2点目の安心して通報できる窓口体制の整備については、「内部通報規程」に通報者保護を定めたうえで、管理者向け研修での徹底や通報後に不利益の事実がないかモニタリングする対応を進めている。
  • また、こうした取組と並行して、職員向けに意識実態調査を行うことで、利用者目線での制度の実効性等を検証する取組も進めている。
  • 近年、企業不祥事等の報道が続いているが、こうした不祥事の未然防止・早期発見の土台となる取組が全役員・職員へのコンプライアンス意識の徹底と内部通報体制の実効性確保であると認識しており、今後とも不断の取組を進めてまいりたい。

質問9

ハラスメントの防止等、管理職等による部下の指導について、どのような取組を行っているか。

回答

  • 当社では、人材育成を重要戦略の一つと位置付け、管理職層を人材育成上の枢要ポストであると明確化したうえで、「ニッセイ版イクボス」と呼称し、重点的な情報提供や能力開発を実施してきている。
  • 具体的には、部下指導にかかるセミナーへの参加勧奨を積極的に行うとともに、新規任用時の研修において、部下のメンタルケア等のコンテンツを提供している。
  • 加えて、全役員・職員が「働き方の変革」や部下育成にかかる取組宣言を行っており、とりわけイクボス層については、全員が「イクボス取組宣言」と称して、自らの人材育成方針を策定し、所属内に掲示する取組を行っている。
  • 更に、自身のマネジメントや組織運営に関する取組を部下が評価するサーベイにより、部下層からのフィードバックを年1回行う等、自身のマネジメントを振り返る機会も設けている。
  • これについては、営業現場の管理職である営業部長についても、パワハラ等の未然防止や営業部長自身のマネジメント能力等の強化につなげるべく、営業職員に対するアンケート運営を実施している。
  • また、ハラスメント防止については、新規管理職任用時の研修や、営業部長登用前の研修等において、怒りの感情を上手くコントロールするスキルを習得する「アンガーマネジメント研修」を含むハラスメント防止研修を実施している。
  • あわせて、社内衛星放送を活用した映像研修や、全層を対象としたeラーニングを実施することにより、スキル・意識面の向上を図っている。
  • このような取組を通じ、管理職層のスキルアップ、および育成者としてのマインド醸成に努めている。

質問10

社会貢献活動として行っている「ニッセイ名作シリーズ」は、若い人の生きる力を育むものであり、今後もぜひ続けてほしい。

回答

  • ニッセイ名作シリーズは、元々「日生名作劇場」としてスタートし、50年以上にわたり、子どもたちを無料で招待してきた。このような文化活動は、未来を担う子どもたちの豊かな心の醸成になると考えている。
  • あわせて、中学生、高校生向けには保険教育も行っている。これらの取組は、すぐには効果が出ないものの、健全な青少年育成のためには非常に意味があると考えており、今後も続けてまいりたい。

質問11

先般、今後プラチナフェニックスの税務取扱いが変更される可能性があるとの報道があったが、これを受けた将来の販売業績の見通しは。また、こうした不確定なリスクに対してどのような対応を考えているか。

回答

  • 税務取扱いは、税務署が判断することであるため、当社は、お客様に対して税務取扱いを断定的にお伝えすることはできず、通例行われている税務取扱いを今後変わる可能性もあるという前提で参考情報としてお伝えしている。
  • 販売業績については、他の生命保険会社も同様の商品を追随して発売してきており、当然ながら後発の他社商品は先行する当社商品より様々な面で利点を有するよう設計されていることから、すでに今年度の販売状況は昨年度の販売量に比べて鈍化している。
  • このマーケットは非常に商品性の競争が激しいマーケットであると考えており、今後の当該商品の税務取扱いの変更有無や、類似の他社商品の状況を注視しつつ、当社商品により多くのお客様に加入いただけるよう、常にマーケットの中で競争力のある商品を開発するというスタンスで取り組んでまいりたい。
  • また、万一、税務取扱いが変更された場合には、その都度お客様に正確な情報をお伝えし、改正後の税務取扱いの中で当社商品のメリット等を訴求しながら販売していくこととなる。
  • 確かに、税制メリットはプラチナフェニックスの特徴の一つであるが、企業経営者の事業承継や退職資金の準備といったこの商品が持っている保障としての意味合いをきちんとお伝えした販売が重要と考えており、そのようなニーズに応える商品を提供し続けていくことで、販売量を確保してまいりたいと考えている。

質問12

地球温暖化防止に向け、ESG投融資、とりわけ石炭火力発電事業への投融資の方向性について、どのように考えているか。

回答

  • 当社では、これまでも生命保険事業の特性を踏まえて、公共性を重視した運用を行っている。具体的には、10年以上前から環境認証取得中小企業向けローンや省エネ住宅向けローンの取扱いをはじめ、その後、再生可能エネルギー事業向けローンやグリーンボンド投資を行っており、不動産では丸の内ガーデンタワーが世界的な環境認証において、「ゴールド」を取得した。
  • 近年は、持続可能な社会の実現に向けESG投融資を強化しており、その目標額は、2017年度からの4カ年で7000億円としている。これは、4カ年の当初目標額2000億円を2017年度に達成したため、5000億円積増したものである。
  • 温室効果ガス削減やクリーンエネルギーの普及等、気候変動の関心がグローバルに急速に高まっていることを認識するなかで、気候変動への影響の大きい石炭火力発電プロジェクトへの投融資については、慎重に取り組まざるを得ないと考えており、低炭素化に向けた技術進展等も踏まえ、個々案件ごとに判断してまいりたい。
  • 融資も不動産も株式も、案件ごとに一件一件丁寧に判断し、その積上がりがポートフォリオになるというのが当社資産運用の基本姿勢である。持続可能な社会の実現に向けた公共性の視点と、収益性、安全性といったほかの資産運用原則に照らしつつ、契約者利益の視点をベースとして迅速にしっかりと判断してまいりたい。

質問13

新社長としての経営のかじ取りについて、「守るべきもの」、「変えるべきもの」、「新たに加えるべきもの」の3つの観点から教えてほしい。

回答

  • 守るべきものは、相互会社としてご契約者の利益を最優先に考えた経営であり、そのために事業の健全性を持続的に確保することが最も重要だと思っている。ご契約者との信頼関係のもと、営業職員チャネルを中心とした保険販売や資産運用を通じて、収益を拡大し健全性に結びつけ、ご契約者の利益を最大化させていく。
  • 変えるべきものは、先端ITの導入スピードや導入する業務の幅であり、これを一層加速させてまいりたい。先端ITを業務のプロセスや事業そのものに導入することが、現在、そして将来の競争力を左右するものだと認識している。
  • 新たに加えるべきものは、グループ経営の拡大だと考えている。国内保険事業、海外保険事業、アセットマネジメント事業等のグループ事業を拡大することで、グループ全体としての収益力向上やリスク分散効果を確保し、これら全てを契約者利益の増大に結びつけてまいりたい。

質問14

RPAを早い段階から経営に導入しているようだが、現在の業務のデジタル化の状況は。また、それが職員の働き方をどのように変えていくか。

回答

  • 当社は、RPAの導入に、2014年から取り組んできたが、何度も失敗している。重要なことは2つあると考えており、1つ目は、人間が行う実務やノウハウの見える化である。実務を熟知していなければ、ロボットに置きかえようとしても、イレギュラーケースに対応できず失敗してしまう。2つ目は、実務の変化に応じてAIやロボットを育てること、また、そのAIやロボットを育てる人のマインドを醸成することである。例えば、当社ではRPAに「ロボ美」と名前を付け職員名簿にも載せることで、職員がロボットを仲間として育てるようになってきている。現在では、53台のロボットが各業務において活躍している。
  • なお、単にデジタル技術だけを導入しても、業務全体への効果は薄いと考えている。新たなデジタル技術に加え、これまでのシステムや、人が介在するプロセス、この三つを業務プロセス全体にどのように組込み、どう変えていくかが重要である。プロセス全体の見直しによって、それに携わる一人ひとりの働き方が効率的になり、生産性が上がっていく。
  • また、それによって、資源を成長分野やお客様サービスにシフトすることができると考えており、そのような点も念頭に置いて、会社全体の効率性、生産性を上げていきたい。

質問15

先般の大阪北部での地震において、保険料の払込猶予期間の延長や保険金等の簡易迅速な支払を行っているようだが、他に何か行っているか。また、被災した契約者への連絡については、会社としてどの程度取り組んでいたのか。

回答

  • 地震等の大災害発生時には、被害やお客様の状況等に応じて特別対応を行うこととしており、今回の地震では、保険料払込期間の猶予や保険金等を簡易迅速にお支払いする取扱いを行っている。
  • なお、東日本大震災の際には、上記の対応に加えて、契約者貸付の利率引下げやコールセンターの受付時間延長等も行った。
  • 特別対応については、災害の状況等に応じて、その都度、ご契約者の立場に立った対応を機動的かつ柔軟に行っていくことが基本であり、今後もその趣旨にもとづいた対応を行ってまいりたい。
  • ご契約者への連絡という点では、当社は「ご契約内容確認活動」として、年に1回お客様への訪問活動を行っており、大災害が起こった場合には、担当職員がお客様の安否確認も含めたお見舞い活動を実施している。
  • 今回の地震についても、被害の大きい地域を担当する支社で、安否確認やお見舞い活動を行っており、とりわけ、水道、ガス等のライフラインが停止した地域では、お客様の被害状況に応じて、水やタオル、ガスコンロ等のお届けも行っている。
  • 一方、担当職員自身が被災している場合もあり、全てのお客様への迅速なご連絡がなかなかできておらず、その点はご理解いただきたい。実際、最も被害が大きい地域を担当する茨木支社では、地震発生当日に出社できた職員の割合は約3割程度であった。
  • また、損害保険領域でも、被災した地域のお客様が加入されている1万件を超える地震保険について、お客様お一人おひとりの被害状況の確認と保険金請求のご案内を進めている。実際に保険金をお受取りいただけるお客様の数は、熊本地震のときよりも多くなる見通しである。
  • 生命保険会社として保障責任を全うするためにも、お客様お一人おひとりを大切に、そしてお客様に寄り添う活動に丁寧に取り組んでまいりたい。

質問16

かねてより若年層の保険離れが問題となっているが、日本生命は若年層の顧客を獲得できているか。また、今後どのようにして若年層の顧客を獲得していくのか。

回答

  • 保険に加入いただく絶対数が減少しており、とりわけ、10代・20代の若年層の加入率がこの10年程度で著しく低下していることに、当社として課題意識を持っている。20代男性の加入率は、1993年と2016年を比較すると、70%台から50%台に落ちてきている。これは女性についても同様の傾向となっている。
  • これに対して、当社として行ってきた対策は、「第71回定時総代会説明資料」の16ページに記載しているが、その一つは商品である。若年層が加入しやすい価格設定に加え、若年層の関心が高い商品として、医療保険や業界で初めて出産や特定不妊治療をサポートする「ChouChou!」を発売する等の対応を進めてきた。このような商品の対応により、若年層の加入は一定程度増加しているが、まだ回復にはいたっていない。
  • 加えて、若年層のお客様に関心をもっていただくため、SNSを通じた情報発信やCSRの一環としての保険教育を全国で展開している。
  • 以上のような取組を末永く網羅的に続けていくことが当社の将来の基盤やお客様の安心を作っていくと考えており、大変重要なテーマとして、引続き努力してまいりたい。

以上