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健康コラム

Vol.42 動脈硬化にならないために

「動脈硬化」とは文字通り動脈が硬くなること。血管には、動脈と静脈、そして、それを結ぶ毛細血管、以上3種類があります。心臓から血液を全身に送り出す血管が動脈で、全身にいくにつれだんだん細くなります。最も太い心臓から出る胸部の大動脈は500円玉くらいの大きさで、血圧を測る部位の腕の血管の太さは鉛筆の太さぐらい。細い血管はシャーペンの細い芯くらいになります。この動脈は3層(内膜、中膜、外膜)でできており、弾力性があります。生まれた時の動脈はとてもしなやかなのですが、年齢とともに硬くなっていきます。さらに高血圧や糖尿病などの生活習慣病があると硬くなるスピードが促進されます。

それではどういうメカニズムで動脈硬化になるのでしょうか?
高血圧や糖尿病になると、血管の内側に傷がつきます。そこに血液中のコレステロールが酸化されたものが血管の中にたまり、プラーク(粥腫<じゅくしゅ>)ができます。血管の中にプラークができると、血管の内径が細くなり、動脈が硬くなることで血液の流れが悪くなります。さらに、血のかたまり(血栓)ができると、血流が完全に途絶えて心筋梗塞や脳梗塞が起こってしまいます。
この動脈硬化が起こっているかどうかを調べる検査として、頸部の血管(頸動脈)をみる血管超音波検査というものがあります。この検査では、1.1mm以上の限局した(狭い範囲にある)隆起性病変があるとプラークありと判定されます。足の血管に動脈硬化が起きると、足の冷感が出たり、歩くと足が痛くなる「閉塞性動脈硬化症」になったりすることがあります。普通は足首の方が上腕よりも血圧がやや高めなのですが、足の血管に狭窄(血管がすぼまって狭くなる状況)が起きると、先にある足首の血圧が低下してきます。これは、四肢の血圧を同時に測定するABI検査(足関節上腕血圧比)とPWV検査(脈波伝播速度)というもので調べることができます。まずは、自分に動脈硬化が起こっていないかどうかを知ることが大切です。


動脈硬化が進むと、心筋梗塞など冠動脈疾患になるリスクが高まります。年齢が高い、現在喫煙している、糖尿病である、血圧が高い、悪玉(LDL)コレステロール値が高い、善玉(HDL)コレステロール値が低い、腎機能が低下している人は冠動脈疾患になるリスクが高いことが知られています。ご自分の健診での検査値の意味をよく知って、血圧、血糖、脂質を管理するとともに、健康的な生活習慣(禁煙、健康的な食事、運動)を心がけるとよいでしょう。健康的な生活習慣については、過去のコラムにも記載されているので、あわせてご覧ください。


臨床予防医学 坂根 直樹
(京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室室長)
提供元:NPO法人EBH推進協議会、株式会社ライフケアパートナーズ