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3分でわかる 新社会人のための経済学コラム

家電は買ったら何年使う?買い替えはもったいない!?長期化する電化製品の使用年数:エアコン13.6年、冷蔵庫13.3年、洗濯機10.2年

2018年2月15日

電化製品使用年数の長期化

 皆さんの家にある家電やパソコンなどの電化製品は購入してどれくらい経ちますか?新社会人となり、新たな生活の準備に家電などの電化製品を揃えた人はまだまだ新品同様でしょうか。また、必要最低限の物だけ購入してこれから揃えていくという人もいるでしょうし、学生時代から1人暮らしでずっと同じ電化製品を使っている人もいるかもしれません。

 家電や自動車、家具といった、1度購入すれば長期間使用することができ、比較的高額なものを「耐久財」といいます。内閣府は、毎年3月に主な耐久財の買い替えるまでの使用年数(2人以上の世帯)を調査しています。最新の調査(2017年3月)によると、エアコン(13.6年)、冷蔵庫(13.3年)、洗濯機(10.2年)と、10年を超える耐久財が多くあります(図表1)。また、2000年代半ばには買い替えサイクルが5年未満と比較的短かったパソコンやカメラも使用年数が長期化しています。さらに、ここ2〜3年の動向をみると、どの商品も使用年数が長期化しています。

(図表1)主要耐久財の買い替え状況

(注)3月調査 (資料)内閣府「消費動向調査」

 このように滅多に買わないと、今どれくらいの値段でどんな製品が売られているのか、なかなか分からないのではないでしょうか。総務省が公表している消費者物価指数でそれぞれの指数をみると、どの電化製品も大きく低下しています(図表2)。平均使用年数を基に現在との物価を比較すると、カメラを除いてどの品目も50%以上下落しています。特に、ビデオカメラは下落が著しく、平均使用年数である10年前と比較して87%も下落しています。しかしこれは、家電量販店での販売価格が10年でここまで下落したわけではありません。

(図表2)主な耐久消費財の消費者物価指数

(注)2000年度=100。但し、テレビ、ビデオレコーダーは2005年度=100。
(資料)総務省「消費者物価指数」、内閣府「消費動向調査」

高機能の新商品

 物価を調べる際は、純粋な物の値段の動きを把握するために、対象品目の機能や規格、容量を定めて毎月同じ商品を調査しています。ただ、技術進歩によってより高機能の新商品が1年を待たずに次々と登場する電化製品などは、調査商品を頻繁に入れ替える必要があり、その際に性能や品質が向上した分は、物価が下落したとみなしています。ですから、例えば10年前に5万円で買ったビデオカメラは、今なら6,500円の価値しかないということになります。逆に言えば、今5万円のビデオカメラを買えば、10年前の製品の7.7倍の価値があるということになります。

(図表3)買い替えの理由
(資料)内閣府「消費動向調査」

 電化製品の性能は年々向上していますが、より性能が高い商品が欲しくて買い替える人は少数派です。デジタルカメラやビデオカメラでは3割程度存在しますが、使用年数の長いエアコンや冷蔵庫などは1割程度にしか満たず、ほとんどの人は故障してから買い替えています(図表3)。しかし、電化製品の故障というのは前触れがあるとは限らず、ある日突然故障することもあるかもしれません。洗濯機・冷蔵庫・エアコン・電子レンジなど毎日の生活に使用する電化製品だとたちまち不便を強いられることになります。また、購入時もなるべく早く調達できることを優先してしまい、性能や価格の吟味ができず、満足度の高い買い物ができないかもしれません。

 まだ使えるのに買い替えるのはもったいないと感じるかもしれません。ただ、性能の良い製品が次々と登場するなかで、同じ製品を長期間使用することも、ある意味もったいないと言えます。時間のある時に家電量販店に行き、今使っている電化製品にない新機能、性能の向上した点を知ることも必要ではないでしょうか。

(注:本コラムは、筆者の個人的見解に基づいて書かれています。)

(ニッセイ基礎研究所 白波P 康雄)

筆者紹介

白波P 康雄(しらはせ やすお)

株式会社ニッセイ基礎研究所、経済研究部、研究員
研究・専門分野:日本経済